*1  Kindle Fire が届いたので早速軽くレビューしてみる

Kindle Fire が今日届いたので簡単にレビュー。正味 1時間程度しか触ってないのであまり深入りしてないけどそこはご容赦を。 ファーストインプレッションとしてはこの値段でこの性能・機能は十分以上の評価をしていいと思うし、7インチタブレットとして主に閲覧目的に気に入って使えそうだ。なお日本未発売だし、日本に持っていって使えるかどうかは知らない。

良い点
  • 安い。$199 と言う値段が全てといえば全て。日本円換算すると16,000円以下。
  • この値段としては十分以上の性能。1024x600のIPS液晶ディスプレイと1GHz TI OMAP Dual Core CPU は最新では無いものの今時のスペック。性能面からは RAM が 512MB なのが残念だが、実用には耐える。
  • 7インチで413g のサイズ。多分手持ちで使うならこれくらいの重さが限界。持ってみると思ったよりも重いけど、これより重いタブレットって手持ちで使えないのでは。ハードウェアの質感はマットで安っぽくは無い。
  • 傷がつきにくい Extra Durable Display と安価な事、そこそこ手軽なサイズとあわせて、無造作に持ち歩くのも躊躇しなくていいのが気分的によろしい
  • 日本語表示は特に問題無し。ウェブブラウザでも別途入れた ES FileManager での日本語名ファイルも、特に問題なく日本語表示ができた。Silk の Text encoding には UTF-8 以外にも ISO-2022-JP, Shift_JIS, EUC-JP がちゃんとあった。
残念な点
  • microSD等の外部ストレージがなく、内部ストレージが 8GB (うち利用可能なのは 6GB 強) しかない。いくら Cloud Storage があるとは言え、もう少し大きさが欲しかった。Wifi がないところで使うのが結構きつい気がする
  • タッチセンサー式も含むハードウェアボタンがほぼ全くない。あるのは唯一電源ボタンのみで、音量すらソフトウェア制御。画面上に操作エリアが独立して存在しているけど、最初は結構戸惑う。Home や Back をいちいち呼び出さないと使えないのは煩わしく感じる。
  • IMEの切り替えが出来ないので日本語入力は今のところ出来ていない。
  • Bluetooth が無い。致命的ではないが映画鑑賞時にワイヤレスヘッドセットくらいは使いたかった。
  • GPS、カメラが無い。が、スマートフォンに加えて2台目のTabletとして使う分にはあまり困らない。
その他、色々と雑感を。

ホーム画面: はAmazon謹製で、いきなり書棚が表示される。ここから書籍、映像、音楽、アプリなどに直接アクセスでき、またローカルデバイスと Amazon Cloud Drive 、Amazon Shop もシームレスにアクセスできる。これを Kindle として Amazon のサービスを中心に使おうという人には迷わなくていい作りになっていると思う。どんな感じかは Engadgetのレビュー記事に動画もあるから見てみるのがいいかと。

反面、設定画面からAndroid標準と違うので、安価な Android Tablet として使うには多少のノウハウが必要。とは言え Amazon Store からも普通に入れられる GO Launcher EX でも入れてしまえばごく普通の Home 画面が使えるし、ファイルマネージャも同様に使える。ちなみに HTC Incredible の Amazon App Store で購入したアプリは Kindle Fire でも購入済みとして利用可能だった。これは結構うれしい。

アプリ: は Amazon App Store のみでの提供で、現在約 10,000 程度しかないらしく、300,000 を越えた Android Market と比べると流石に見劣りする。使いたいアプリがちょこちょこ無いのは結構ストレス。ただ Allow Installation of Applications From Unknown Sources を ON にしてしまえば .apk を普通にインストールできるので、手間を厭わなければさほど困らない。 実際 apk から DropBox や Google Maps などもあまり問題なく入った。Android Market は今のところうまく入れられてない。

動画再生: は極めて快適。Amazon Prime や Netflix でのストリーミング、ローカルに 720p の .m4v ファイルを置いての再生ともに、特に問題を感じるようなことはないし、画面も鮮やかで発色がいい。App Market から Skifta を入れて、DLNA 経由で自宅LANにあるサーバ (PS3Mediaserver on Debian) からの再生も問題なくできた。

Kindleでの読書: などの際にページめくりで引っかかる的なコメントを幾つか見たが、今のところストレスになるような事は特に無い。フリックだと指が引っかかる感じがないではないけど、画面タッチでページ送りする分には速度も含めて何ら問題無し。

なお、自炊したコミックを PerfectViewer で読んでみたが、この用途には大変快適である。小説だと単行本や新書は問題ないがそれ以上だとちょっと読みづらい。なんにせよコミック以外の読書目的なら e-ink Kindle の方が向いているとは思う。

Silk Web browser でのブラウズ: はこれが結構快適。リンクをクリックすると2,3秒で次の画面がパッと出るくらいの速度感でブラウズ出来ていて、クラウド側での処理や圧縮が効いているのかなと思える。サイトによっては PC より快適かも。ただ画面サイズが中途半端なので、拡大縮小したりなんだりという操作は多少面倒にも感じるが、それは 7 インチタブレットのサイズの問題なので仕方がない。

root取得: だが、Kindle Fire の root 取得はすごく簡単で、やり方が xda で公開されている。 この値段と普及数を考えても、この先の Android Tablet Hack の基本になるんじゃないかな。きっと ICS ROM もそのうち出てくるんじゃなかろうか。

もう少し使い込んだらまた書くかもしれないが、今のところはこんな感じ。

( Permalink | Comments (3) | tags: kindle  fire  tablet  android  )
Comments
1. fire購入者 at 2011-11-23 10:19
はじめまして
いきなりですが質問させてください。「Allow Installation of Applications From Unknown Sources を ON にしてしまえば .apk を普通にインストールできる」とありますが、当方の場合ONにしてkindleに.apkを送っても反映されません。rootは取得済みです。Super One ClickでAllow non Market Appsをしても反映されませんでした。どのように.apkをインストールなさったのか教えていただけないでしょうか。
2. yoosee at 2011-11-24 03:32
File Manager (今はES File Explorer) やDropbox、Webブラウザのダウンロード履歴から .apk ファイルをクリックするだけです。Rootは通常は必要ありません。クリック後、通常のインストール画面 (Permission 一覧とInstall/Cancelダイヤログ) が出て普通にインストールできています。上記の通りDropboxなどはそのまま行けましたし、Google関係はGoogleServiceFramework.apkを入れておく必要があると思いますが、入れた後はMarketが特殊な以外は殆ど問題ないです。
アプリによってはインストールに失敗することもありますが、その際も上記画面は出てInstall処理後にFailedというメッセージが出ます。TweetDeckがこのパターンでした。
3. fire購入者 at 2011-11-24 23:11
大変丁寧なお答えまことにありがとうございます。Dropboxで共有したところすんなりとアプリをインストールすることができました。これからもとても興味深い記事を楽しみに拝見させて頂きます。

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