PDAは本当に衰退したのか
Posted by yoosee on Palm at 2006-06-25 23:42 JST1 〜来なかった未来〜 PDAはなぜ衰退したか(1/3)
何故かハンドヘルドPCに関する話が殆んどで、その割にこのカテゴリに最大の影響を持っていた Sigmarion 1,2,3 について一言も言及がないのは如何かとおもうがさておく。さて、本当に PDA は衰退したのだろうか。
実際、これが PDA を生かした部分でもあるし殺した部分でもあるのだろう。つまり「用途に応じた機能の削ぎ落し」と言う方向性は、当時のハードウェア性能を高くできない PDA には絶対的に必要な要素であったにも関わらず、それは同時にターゲットユーザ層が必ずニッチになると言う事であった。モバイルに求められるのは、割り切りである。自分にとって必要なものだけを集めて、あとはいらない、と捨てる思想だ。すべてを詰め込めば、ユーザーのパイは広がるかもしれない。だが旅行の荷物と同じようなもので、全部持っていけたとしても、使わなければそれにかかるコストが無駄になる。〜来なかった未来〜 PDAはなぜ衰退したか (3/3)
2 PDA は「通信可能」「高機能」なスマートフォンへ
結果、元々の「割り切った」PDA が持っていた機能程度は携帯電話で既にほぼ賄える状態になった。また、今やユーザのニーズは通信機能、なかでもEメールとWebの利用に大きく軸足を置いている。それが可能な「スマートフォン(米国では Blackberry もこの系統だ)」へと PDA 市場が吸収されつつある現状は自然な流れと言える。現に日本でも W-ZERO3 は 15万台を越えてまだ売れており、携帯電話の販売数からしたらまだまだニッチだろうが、PDA の一種と考えた場合には衰退したと思われた市場で意外なほどの健闘を見せている。
日本ではスマートフォンはまだ一般的とは言えないが、携帯電話のインターフェイスやソフトウェアの自由度が今以上に大きく進化しないならば、携帯電話にフルブラウザが搭載されたとしても、 PDA がスマートフォンとなって生き残る余地は充分にあるのではないだろうか。
機種的なことを言うと、スマートフォンはカスタマイズの度合が強い分、さほど頻繁なモデルチェンジは要らないんじゃないかと思います。ただ現状はそもそも選択肢が無い状態なので、まずユーザが選択可能な程度には機種が出る必要があるんじゃないかなと。
もう少し考えがまとまったら新しくエントリーを起こしてみます。