ALP について先週掲載した
スラッシュドット記事は盛り上がってくれなかったが、海外では Treo650 の人気もあり、 PalmOS 搭載機種も普通に発売されているので結構興味を持たれているようだ。数日前には
ALP 上で動作する PalmOS アプリケーションのスクリーンショット も流れていたが、More Details と言うことで ALP 上で開発者が利用することができる環境について記載されている。
- MAX Applications (ALP ネイティブのインターフェイス)
- Palm OS (68k) アプリケーションのエミュレータ
- GTK+ (Linux ネイティブな UI インターフェイス)
- J2ME (Java VM 実行環境)
MAX
新しいスマートフォン・モバイル用インターフェイスを供える環境。"zen-of-palm" の持つ操作感を引き継ぐ。スタイラス、タッチスクリーンや 5-Way でのナビゲーションと言った one-handed operation のための機能を提供しつつ、将来的にマルチタスクやバックグラウンド実行に対応する。新しい PIM などの ALP アプリケーションは MAX 形式を採用。
Palm OS Emulation
Palm OS 68K アプリケーションがそのまま動くエミュレーション環境。
PalmOS for Linux で言うところの PACE (Palm Application Compatibility Environment) だろう。"well-behaved" なアプリケーションはそのまま動くと言っているので、内部的に入り込んだ hack をしているものは動かない可能性もありそう。
GTK+ (and GStreamer)
主に Linux でメジャーなツールキットである GTK+ のインターフェイス。3rd party Linux app が簡単に移植可能としている。とは言え画面サイズ的な制約は大きそうだが。
J2ME
Java Mobile Edition の動作環境。WX310SA のように、全てではないにせよ携帯電話向け Java アプリケーションがそのまま動くかも。
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ALP についてのその他の情報
気が付いたあたりのメモ
- Linux kernel 2.6.12 ベース
- データベースに SQLite (PalmOS のようにファイルシステム自体がデータベース型?)
- BlueZ の改良バージョンで Bluetooth 2.0 に対応
- MAX ではキーボード入力・手書き認識が搭載されるが、 Graffiti が搭載されるかは現時点では不明
- Webブラウザとして NetFront3.4 を搭載(RSS, Ajax対応?)
- アプリケーションへの署名・認証が可能(ベンダは動作するアプリを制限可能)
- ALP は 1 バージョンのみで展開(ハイエンド・ローエンドといった区別は無し)
- Garnet (現行 PalmOS 5.x) の供給はカスタマが必要とする限り継続する
- ALP 搭載端末は 2007年の出荷になるだろう(SDKの提供が 2006年末目標)
- 異種プラットフォーム間同期の標準である SyncML 対応 (図より)
雑感としてはそれなりにまともな発想で作っている感じはする。2007年に出るという ALP 搭載機種はどこの会社・携帯会社が出す予定になっているのか(まだ予定はないのかも)、果たして Palm Inc. は ALP を使ったハードウェアを出してくれるのだろうか。現時点で動作している
ALP MAXスクリーンショットが出ていることを考えれば、 2006年末までには今度こそ間に合うんじゃないだろうか。アイコン類がなんだか、Be ぽいと言うか NeXT ぽいと言う感じがするのは誰の趣味だろう。それにしても全体的にネーミングがかっこ良くないんだけど、ACCESS の人が付けたのかな…。