COPとは何? エアコンの暖房は効率がいいの?
Posted by yoosee on Misc at 2005-11-09 23:42 JST1 COP という値は何を意味しているのか
まずエアコン等を買うときに必ず書いてある数値「COP」だが、そもそもの意味が分かっていなかったので調べてみた。ダイキンQ&AによればCoefficient Of Performance の略で、機器に入力されたエネルギーによって、どれだけのエネルギーを出力できるかを数値で示した成績係数のことです。つまり、自動車の燃費のようなもので、空調機でいえば1kWの電力消費で1kWの冷房能力を発揮するとつまり、使ったエネルギーの何倍の(暖房・冷房の)仕事ができるか、という値になる。COP6 だと、1kWh の電力量で 6kWh 以上の(暖房ならば)熱量を産み出すことができると言うわけ。先日書いた暖房機器の検討にもあった通り、単純に電気を熱に変えた場合は 2.6kw の発熱に電気で 60円かかるが、エアコンの場合は COP6 で 60/6 = 10円で済む計算になる。省電力は当然 CO2 削減にも役立つため、エコという文脈でもよく使われる。[消費電力÷冷房能力][冷房能力÷消費電力]で、冷房COPは1となります。
(ダイキンの説明の割り算が逆だとなかのさんに指摘されたので修正。ダイキンにも連絡してみました)
2 エアコンの暖房原理
さて、殆んどの電気暖房器具では電気のエネルギーが直接熱エネルギーに変わる。つまり 1kWh の電気を使った場合、100% 変換してもにしかならない。しかし前述の通り、暖房時 COP=6 のエアコンでは 860*6 = 5,160kcal にもなる。1kWh = 1kJ/s * 3600sec = 3600kJ ~ 860kcal (1W = 1J/s, 1cal = 4.1868J)
エアコンでの暖房イメージ図
温度は説明のために記載したもので実際とは異なるそれではエアコンはどうやって「使ったエネルギー以上の熱エネルギーを産み出しているか」と言う話になる。無からエネルギーを取り出すわけには行かないので、当然どこかから貰ってくることになる。エアコンでの暖房の場合、単純に「冷房の逆」をしているらしい。「屋外の熱を屋内に取り込む」ことで屋内を暖めていると言うことで、つまり冷蔵庫の内側と外側を逆にしたイメージになる。
冷蔵庫の場合、中の方が外より冷たくても(外気温が室温より低くても)、外部に熱を放出する(室内に温風を供給する)事が出来ているわけで、これには冷媒を断熱的に圧縮・減圧することで冷媒自体の温度を変化させる、と言う行程が用いられている。
風の職人 - ■暖房運転サイクル図 に実際の構成図がある。この方法は「外気の温度を内部に取り込む」サイクルなので、外気温が低すぎる場合には効果が低くなる。一般的な暖房COP値は外気温7℃、内気温20℃の場合で、寒冷地などの場合には「低温度暖房能力」と言う外気温2℃の値が書かれているらしい。こうした COP 値改善の裏には、冷媒ガスの改善やインバーター・ポンプの効率化などがあるようだ。
また、家電製品の COP 値をまとめたものは「省エネ性能カタログ」等で見られる。購入時には参考にするといいかもしれない。なんにしても COP6 以上だと石油ファンヒーターより(外気温が低すぎない等の条件はあるが)安く上がるというのは少し衝撃的であった。
しかし何時の間にか Google での COP 検索結果トップになってますね…。
自宅に帰って検索したらTopでこのページが出てきました。
10馬力3台の導入を考えております。参考になりました。