*1  Acer C7 Chromebook を Developer Mode に切り替えて Ubuntu をインストール

Ubuntu on Chromebook前回の続き。Chromebookはそれなりの事ができつつも使い込むと細かい使い勝手が気になる状態であり、まあ元からそのつもりでもあったので Ubuntu に入れ替えることにする。やり方自体は How to install Ubuntu 12.04 on the $199 Acer C7 Chromebook などで既に公開されており、通常のインストールとは異なるもののそう難しいものではない。

Developer mode への移行
通常 Chromebook は最新リリース版 ChromeOS へのアップデートを自動で行う仕組みになっているため、それ以外のものを入れる場合はまず Developer Mode にする必要がある。

過去の Chromebook は物理スイッチでDeveloperモードへの切り替えが行われたらしいが、C7 にはそうしたスイッチはない。ではどうするかというと、電源を切った状態から「ESC + Refresh (最上段のリロードキー) 」を押しっぱなしで電源を入れることで起動時に Repair モードに入る。「Chrome OS is missing or damaged」等と言われるが、ここで更に Ctrl + D を押すことで to turn OS verification OFF, press ENTER という画面に進む。ENTERを押すと OS verification が無効にな状態で再起動され、Developer modeへの変更処理が行われる。
Your system is transitioning to Developer Mode
Preparing system for Developer mode
のようなメッセージが表示され、実際の変更処理に数分待たされる。起動が終わると Chromebook を初回立ち上げた時に表示されるセットアップ画面が表示される。最初の画面でネットワークコネクションを設定、ないし有線でEthernetに接続。Google Account にログインしていない状態で「Ctrl + Alt + → (Fwd) 」キーを押すと Developer Console 画面が表示される(ちなみに Ctrl + Alt + ← (Back) でGUIに戻る)。その画面に表示されている通り、Console からは ユーザID chronos でシェルログインが可能。
  
ログインしたら chromeos-firmwareupdate コマンドを使ってファームウェアを Developer 用のものに書き換える。といってもコマンドを1つ実行するだけ。
localhost login: chronos
 $ sudo bash
 # chromeos-firmwareupdate --mode=todev
これで Developer mode の firmware がインストールされ、標準以外のOSイメージが利用可能になる。この状態で一旦再起動しておく。
 # reboot

*2  ChrUbuntu 12.04 のインストール

Developer firmware が導入されたとは言え Chromebook BIOS では Chromebook 以外の OS boot image を起動できないらしい。なので他のOSを入れる場合は Chromebook が動いている状態から直接 partition を切りなおしてシステムをインストールしたり bootloader を書き換えたりという処理が必要になる。そうした一連の処理をスクリプトにまとめて提供している ChrUbuntu 12.04. Now with double the bits! という記事があるため、基本的にはこの方法に従えばよろしい。

Developer mode での起動状態から再度 Ctrl + Alt + → でコンソール画面に移行し、再度 chronos でログイン。コンソールから以下のコマンドを入力する。
$ wget http://goo.gl/i817v; sudo bash i817v
(ちなみに私が導入した際は http://goo.gl/2x8a4 だったのでその後更新されたらしい) 。

初回実行時は ChrUbuntu に利用するHDDのサイズを聞かれるので適当に指定する。私は 250GB を割り当てた。再起動すると Partition 設定がしばらく動作し、その後はパッケージのインストールが進むので 10-15 分ほど待つことになる。インストールが完了すると Chromebook は再起動し、Ubuntu のログイン画面が表示されるので ユーザID user パスワード user でログイン。なお root password も user になっている。ログイン後は新規ユーザを作るなりパスワードを変更するなりしよう。

このままだと再起動した際に ChromeOS が起動する。Ubuntu を起動させたい場合は以下のコマンドを実行する。
$ sudo cgpt add -i 6 -P 5 -S 1 /dev/sda
ChromeOS を起動するには Developer Mode を off にするか、もしくは以下のコマンドを実行する。
sudo cgpt add -i 6 -P 0 -S 1 /dev/sda
ここまで完了してしまえばほぼ普通の Ubuntu であり、ハードウェアの認識なども特に問題なく利用できる。ただ Suspend/Resume 時に dbus 関係のプロセスが暴走するという古来伝わる不具合が発生してしまっており、まだ解決できていない。

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