*1  Acer C7 Chromebook を Developer Mode に切り替えて Ubuntu をインストール

Ubuntu on Chromebook前回の続き。Chromebookはそれなりの事ができつつも使い込むと細かい使い勝手が気になる状態であり、まあ元からそのつもりでもあったので Ubuntu に入れ替えることにする。やり方自体は How to install Ubuntu 12.04 on the $199 Acer C7 Chromebook などで既に公開されており、通常のインストールとは異なるもののそう難しいものではない。

Developer mode への移行
通常 Chromebook は最新リリース版 ChromeOS へのアップデートを自動で行う仕組みになっているため、それ以外のものを入れる場合はまず Developer Mode にする必要がある。

過去の Chromebook は物理スイッチでDeveloperモードへの切り替えが行われたらしいが、C7 にはそうしたスイッチはない。ではどうするかというと、電源を切った状態から「ESC + Refresh (最上段のリロードキー) 」を押しっぱなしで電源を入れることで起動時に Repair モードに入る。「Chrome OS is missing or damaged」等と言われるが、ここで更に Ctrl + D を押すことで to turn OS verification OFF, press ENTER という画面に進む。ENTERを押すと OS verification が無効にな状態で再起動され、Developer modeへの変更処理が行われる。
Your system is transitioning to Developer Mode
Preparing system for Developer mode
のようなメッセージが表示され、実際の変更処理に数分待たされる。起動が終わると Chromebook を初回立ち上げた時に表示されるセットアップ画面が表示される。最初の画面でネットワークコネクションを設定、ないし有線でEthernetに接続。Google Account にログインしていない状態で「Ctrl + Alt + → (Fwd) 」キーを押すと Developer Console 画面が表示される(ちなみに Ctrl + Alt + ← (Back) でGUIに戻る)。その画面に表示されている通り、Console からは ユーザID chronos でシェルログインが可能。
  
ログインしたら chromeos-firmwareupdate コマンドを使ってファームウェアを Developer 用のものに書き換える。といってもコマンドを1つ実行するだけ。
localhost login: chronos
 $ sudo bash
 # chromeos-firmwareupdate --mode=todev
これで Developer mode の firmware がインストールされ、標準以外のOSイメージが利用可能になる。この状態で一旦再起動しておく。
 # reboot

*2  ChrUbuntu 12.04 のインストール

Developer firmware が導入されたとは言え Chromebook BIOS では Chromebook 以外の OS boot image を起動できないらしい。なので他のOSを入れる場合は Chromebook が動いている状態から直接 partition を切りなおしてシステムをインストールしたり bootloader を書き換えたりという処理が必要になる。そうした一連の処理をスクリプトにまとめて提供している ChrUbuntu 12.04. Now with double the bits! という記事があるため、基本的にはこの方法に従えばよろしい。

Developer mode での起動状態から再度 Ctrl + Alt + → でコンソール画面に移行し、再度 chronos でログイン。コンソールから以下のコマンドを入力する。
$ wget http://goo.gl/i817v; sudo bash i817v
(ちなみに私が導入した際は http://goo.gl/2x8a4 だったのでその後更新されたらしい) 。

初回実行時は ChrUbuntu に利用するHDDのサイズを聞かれるので適当に指定する。私は 250GB を割り当てた。再起動すると Partition 設定がしばらく動作し、その後はパッケージのインストールが進むので 10-15 分ほど待つことになる。インストールが完了すると Chromebook は再起動し、Ubuntu のログイン画面が表示されるので ユーザID user パスワード user でログイン。なお root password も user になっている。ログイン後は新規ユーザを作るなりパスワードを変更するなりしよう。

このままだと再起動した際に ChromeOS が起動する。Ubuntu を起動させたい場合は以下のコマンドを実行する。
$ sudo cgpt add -i 6 -P 5 -S 1 /dev/sda
ChromeOS を起動するには Developer Mode を off にするか、もしくは以下のコマンドを実行する。
sudo cgpt add -i 6 -P 0 -S 1 /dev/sda
ここまで完了してしまえばほぼ普通の Ubuntu であり、ハードウェアの認識なども特に問題なく利用できる。ただ Suspend/Resume 時に dbus 関係のプロセスが暴走するという古来伝わる不具合が発生してしまっており、まだ解決できていない。

Chromebook Acer C7 レビュー

Posted by yoosee on Gadget at 2012-12-06 13:54 JST

*1  Chromebook Acer C7 レビュー

故あって最近発売された Google の Acer C7 Chromebook を購入した。ハードウェア的には Acer Aspire One AO756 とほぼ同等のようだ。こちらは購入時点で $299.99 、C7 は $199.99 + Shipping + Tax で $220 程度なのでざっくり $80 程度安い。

Acer C7 ハードウェア
前述の通りハードウェアはCPUを除いてほぼ Acer Aspire AO756-2641 あたりと一緒であろうと思われる。
  • 11.6 in, Active Matrix TFT Display, 1366 x 768 pixels
  • Intel Celeron Processor 847 (1.1GHz, 2MB L3 Cache)
  • 2 GB SDRAM
  • 320 GB 5400 rpm Hard Drive
  • 11.6-Inch Screen, Intel HD Graphics
  • 3.5-hour battery life
  • HDMI / 3 x USB2.0 ports / VGA / SDカード
  • Wi-Fi / Ethernet (RJ-45) / Bluetooth
  • HDウェブカメラ / ステレオスピーカー / 内蔵マイク
Bluetoothがないのも一緒でそこは今時の端末でなぜ? という感じだが、他は(後日OS/kernelをアップデートしたらBluetoothも使えるようになったのでチップには機能があったらしい) ほぼ一通りそろっている。本体の質感は悪くないしそれなりに薄型で、キーボードもフルサイズある。約1.4kg弱という重量は持ち歩く際には流石に軽くはないが、使う際には小型軽量に感じる。

液晶パネル裏面に Chrome のロゴが入っており、またキーボードは Chromebook 用に検索キーや Fn キー代わりのナビゲーションキー (進む・戻る・リロードやタスク一覧などのショートカット) が並んでいる。液晶は光沢で綺麗ではあるがたまに反射で見にくいこともある。



キーボードはフルサイズでタイプの感覚もさほど悪くないし、配列も Fn キーを除き (当然US ASCII配列として) 標準的。タッチパネルの反応は少し使いづらさを感じる。またこれは ChromeOS の機能のようだが、右クリックボタンがなくて二本指クリックがそれに相当するのは慣れるまでは戸惑った。また二本指で縦になぞるとホイール相当でスクロールする。この辺は慣れてしまえば使いにくいということはないが、右クリックボタンを省く理由もない気がする。

Chromebookの最新モデルではSamsungのものが1.1kgで6.5時間駆動、ストレージがSSDであり$249と多少は高いものの選択肢として魅力を感じるが、CPUがSamsung製ARMv7のExynos 5であったりSSDは16GBしかなかったりと癖があり、またEthernet (RJ-45) も無いなど汎用性に欠けるのが難点で、後からDebianかUbuntuにでも入れ替えようというニーズにはいまいちはまらなかった。本当にChromebookとして使うならありかと思うが、そのChromebookの使い勝手については後述する。

Chromebook で出来ること


Chromebook でなにが出来るかを知るのは購入するまでもなく簡単で「Chrome Browser上で出来ることができる」であり、本当にそれ以上のことは殆どないと思ってほぼ間違いがない。デスクトップアイコンからのアプリ起動も基本的にほぼすべてChrome上で実行され、例えばランチャにあるGoogle Driveのアイコンをクリックすると普通にChrome上にGoogle Driveが表示される。

Google 製アプリについては Offline での利用も想定されており、例えば Drive や GMail などであればローカルにコンテンツを保持しオンライン時に自動同期するので、オフラインでの作業も問題なくできる。
一方でChrome Web Storeから利用できるアプリのオフライン対応は微妙で、例えばDropboxなどは基本ただのWeb閲覧以上ではなく、ローカルストレージへの同期が行われない。もしかしたら将来的に対応されるのかもしれないが、現時点でのオフラインの使い勝手はそういう意味でかなり微妙に感じる。

利用にあたってのセットアップも、ほぼ Chrome Brower のセットアップと同義だ。クラウド上のサービスである Gmail や Drive 以外でも、他のコンピュータで Chrome を Google アカウント同期していればブックマークや Extentions なども当然ながら同期されるのは地味に便利である。

なお現在のところ日本での販売がないらしい Chromebook だが、初期状態でも日本語の表示は問題なく行える。これは Chrome ベースなのだから日本語フォントさえ入っていればそれ以上の問題はないという事でもある。表示以外では日本語入力も Setting → Advanced Setting で Locale に Japanese を足すだけで追加できるし、メニューやメッセージ等の表示も日本語へ変更できる。

全てがChrome Browser上で動作するため利用できるアプリには制限があるが、一方で Web Store を探してみると意外に色々なことが可能である。 例えば Chrome 上からでも Secure Shell を使って ssh での shell login まで出来る。Chrome が Key stroke を食ってしまうので Ctrl +n や Ctrl + t が使えなくて非常に困ったのだが、後から教えてもらったところではウィンドウを最大化して起動すれば (Shift+)Alt+Tab以外は食われなくなるそうだ。

その他 IM や IRC クライアントなどもあり、探せばかなりの用途に足りそうではあるが、個別のアプリも洗練されていない感じが抜け切らないのは致し方がないところではあろう。また他のプラットフォームでほぼ必須で使っているようなアプリ、例えば私の場合は KeePass などが Chrome Store にないともうどうにもならないのはやはり困ってしまう。

なおここでも掲載しているスクリーンショットは Ctrl + TaskSwitch キーで取れる。また Ctrl + M でファイルブラウザが開くが、画像ファイルは Downloads の下に置かれる。同ファイルブラウザには Google Drive のフォルダもあるため、コピーが直接できるのは便利だ。

利用にあたって気になった制限事項など
細かいカスタマイズをさせないのは Chromebook のターゲットとするユーザや用途を考えれば正しい方針なのだろうが、ストレスが溜まる部分でもある (その割に about:flags で experimental な機能にアクセスできちゃうのはどうなんだと思うが、さておき) 。

例えばフォントの新規インストールや表示にあたっての個別変更がこまかく出来ない。英語ロケールで使うと日本語表示が明朝体になるのは結構鬱陶しい (日本語ロケールにするとゴシックになる... なんでだ)。またキーボードの動作を詳細に設定できない。正確には Search キーと Ctrl, Alt については多少の変更ができるが、例えば Ctrl と CapsLock を入れ替えるといったことはサポートしてないようだ。

またこれは制限事項ではなく現時点での未実装な機能のようだが、外部ディスプレイ接続時に Extended Desktop が利用できないのは大変不便なので何とかして欲しいところだ。


...さて実は既にこの Chromebook には Ubuntu を入れて使っているので、次回は Developer mode と Ubuntu のインストールについて。

*1  Windows 7 64bit 版で Windows Update が終了しない問題

数週間前から Windows Update が走りっぱなしで電源を入れたまま丸一日以上放置しても終了せず、当然ながら更新を導入できないのみならず CPU を常時 13% 程度食いつぶしてくれたおかげで動作はともかくバッテリーが持たなくなって大変参っていたのだが、これを直すのに結構苦戦したので備忘録として記載しておく。

症状としては
  • Windows Update で Check Online Update をクリックして更新の確認が走りだしてから24時間以上放置しても終了しない
  • 更新の確認が明に動いていない時も自動更新が常時 CPU を 13% (1コア) 程度消費し続ける。より詳しくは特定の svchost が CPU を常時消費、そこから Go to Service(s) で Services を見ると複数の利用サービスのうち wuauserv (Windows Update) を Stop Service した際に CPU 消費が止まるので、これが原因であるとは特定できる。

1. Clean boot
まずは定石として MS 以外のサービスを止めて様子を見る。[Win] + R でプロンプトを出して msconfig を実行。 msconfig → Services → Hide all Microsoft services → Disable all を実行。これで Microsoft 以外のサービスは全て無効化されるので再起動し、その後に Windows Update を実行。しかし効果なし。

2. Microsoft の Fixit を適用
Microsoft support KB の How do I reset Windows Update components? に行くと自動的に Fixit のダイアログがポップアップするので Run now をkクリック。ダウンロードされたツールを実行し、利用許諾を Accept し、自動修復を選択する。この実行完了時点で "Repair Windows Update components" が Fixed というステータスで表示された。しかし実際にこの後に Windows Update を実行しても全く同じ状態になる。 更に Fixed が表示された後に再度 Fixit を実行しても、再度 Component が Repair されたというメッセージが表示される。つまりは問題はあるが修正が完了しない状態なのだろうか。

3. Windows Update standalone installer KB947821
色々と調べると System Update Readiness Tool - KB947821 というものがあるらしいので実行するが、通常の Update 同様に延々と終了しない状態に陥る。

4. System File Checker tool
2 で Windows Update component に問題があるようなメッセージになっているので、念のため System File Checker tool を実行。コマンドプロンプトから sfc /scannow を実行。スキャンには数分間かかるが、どうやら幾つかのファイルが Fix をうけたようだ。数日前に再インストールしたばかりなのになんで壊れてるんや…。しかしこの後も Windows Update の実行は状況変わらず。ただこの実行後に再起動し、2 のツールを再度実行すると今回は KB947821 がインストールされた。これで直ったかと思ったがそれはしかし甘かったようで同じ状況が再現。

5. Microsoft Fixit tool 50202
しかたがないので更に調べてみると、MicrosoftFixit50202.msi というツールが Windows Uupdate をほぼ再インストールするようなアクションが取れるっぽい。ただこのツールは今はMSのサイトから探しても見つからなくて、多分新しい Fixit で置き換えられたのかなと思う。探せばその辺に MS 署名付きのアプリが落ちているので使えないことはないが、これで更にトラブルになったという話も見かける。

今回は直らなかったらまた再インストールからやり直すしかないと思っていたのでなんにせよ使ってみる。Run aggressive options という選択肢もあったが初回はチェックせずに実行。コンポーネントの上書きがされたのか、結果的にはこれで問題は解決し、Windows Update を再度実行するときちんと Scan が終了して必要な更新が表示されてくれた。やれやれ。

*1  Kindle サービスの日本提供が始まったのであれこれ

KindleがようやくAmazon.co.jpでも展開されたということで、以下かなり雑多な感想。

コンテンツの品揃えと価格
Kindleストアの品揃えは最初ならこれくらいあれば失望はしなくていいなという感じだし、きちんとコミックが相当数(約14,000?) 含まれているのがいい。ジャンプコミックスで 10-20% 程度の値引きのようだが、物によってはプロモーションとしての値引きだろうが、テルマエの1巻のだめの1巻のように70%以上のものもあるようだ。他の電子書籍ストアに比べて取り立てて品揃えが素晴らしいとまでは行っていないので、そこは今後の伸びも期待したいところ。Koboのことは言うな。

米国からの日本Amazon Kindleショップの利用とAmazon.com と Amazon.co.jp の使い分け
米国からUSキャリアのAndoridスマートフォンでも、Localeを日本語にして Kindle アプリのストアへの接続からやり直せば日本のショップに接続されて日本語書籍を購入することが出来る。もちろんこの場合、Amazon.co.jpへの登録居住地が日本であり、また恐らくだがクレジットカードの登録住所も日本になっている必要がありそうだが、少なくともIPアドレスなどでの制限は米国からは無い様子。

既存のUS Kindleユーザはアカウント統合するとコンテンツ引継ぎができるらしいが、それをやると選択した国でしか買い物ができなくなるらしいので、Amazon.com もアクティブに使っている場合は Amazon JP 向けの端末を別途用意するのがよさそうだ。統合後も両方の国で購入できたという話もあるようだけど、これがAmazonの意図した動きなのか後から塞がれる穴なのかは分からない。 上記アプリでの対応もLocaleをEN-USに戻すと日本で購入した本は見ることが出来なくなってしまうため、現実的にUSとJPを使い分けるには複数端末を用意する事になるだろう。

スマートフォン・タブレット以外のKindle アプリ
Amazon JP では iPhone & iPod touch, iPad 及び Android 向けにアプリが提供されているが、Amazon USではこれに加えて Windows Phone や BrackBerry はともかく、Windows XP/7/8, Mac 及び Chrome/Firefox/Safari といった各種PC、ブラウザ向けにも対応アプリが存在する。特にブラウザでの対応はAmazonショップからサンプルを読むのがブラウザ上で完結して数秒も待つ必要がないのは大きな利点なので是非対応して欲しいところ。ただ現時点での対応がないのはもしかすると日本の出版社とのDRM管理上の都合な可能性も考えられ、その場合は将来的にも対応が難しいかもしれない。そうでないことを祈りたい。

Kindle Paperwhite について
Kindle Paperwhite は比較的高い解像度と視野性、バックライトなどを考えれば価格性能比の高いよい e-ink リーダといえる。 特に日本の場合、USでは広告付きディスカウントモデルが $119 (1ドル80円レートで9,520円) 、広告なしモデルが $139 (同11,120円) なことを考えると、8,480円はAmazon JPの本気を感じるお買い得な値段である。
なおこれも何度も書いているけど、e-ink の読みやすさ以外にも iPad や Android じゃない専用端末を使う利点の一つは基本的に読書以外になにもできないことである。Kindle Fireでも読書はしたりするけど、メールだのSNSだのの通知が来るとどうしても気が散って没頭できない、のは個人的問題かもしれないが周りでも比較的よく聞く話でもある。

ちなみに3Gモデルはどこからでもストアへアクセスできるのは便利だし、特に複数デバイスで同じ本を並行して読み進める人には既読ページの同期が出来るのは嬉しいと思うが、古い3Gモデルを使っている身としては通信をONにしているだけで電池を食うので基本的にはOFFにしている。通信がなければ2,3週間は平気でもつ端末も通信をOnにしていると1週間も持たなくなる。Wi-Fiでも事情は同じではあるし、新モデルでは改善されているのかもしれないが、そういう理由で個人的にはそこまで3Gはいいかなあ、という気分である。

Kindle Fire, Fire HD について
日本では基本的に買う必要はない。Amazon USではFireは基本的にAmazon Prime会員に開放された映像コンテンツ用のデバイスなので、そうしたサービスが未提供の日本で買う理由は値段以外に殆ど無い。Kindle Fireは標準ではAndroid Marketへのアクセスもないため、通常のAndroid Tabletとして使うのであれば多少高くはなるが Nexus 7 を選んだ方がハードウェア的にもAndroidとしての使い勝手としても良いだろう。もちろん Nexus 7 でも Kindle や Amazon MP3 を使ってほぼ同等のサービスが利用できる (Primeユーザ向け動画サービスはFireのみでの提供だが、前述のように日本では未提供である)。
ただ現時点でそうしたコスト回収の機会がないAmazon JPがこの端末をこの値段で出してきたというのは、近い将来にそうしたサービスを出すことを想定してGoogleやAppleにシェアを取られる前に勝負をかけてきている、という可能性はあるかも。ま、その時はその時に買えばいいじゃない。

Kindleコミック
試しに1冊買ったばかりなのであまりちゃんとした考察にならないが、1ファイルが約60MB程度あったので200ページ程度と推定すると1ページ300KB程度、グレースケールが主なJpegファイルを想定して手元の自炊したファイルと比較すると1300x2000程度の解像度があるんじゃないかと思う。このサイズだとRetina iPadで1ページ1画面表示するケース以外は十分な解像度になるんじゃなかろうか。 ただ気になるのはコマの周りの白枠。もしかしたら漫画によってはもっとマシなのかもしれないが、コマの周りにかなり大きめにスペースが入る上にサイズ調整ができないのは結構厄介だし、自炊ファイル + PerfectViewer に比べると見劣りしてしまうのが残念。これはアプリ側でもコンテンツ側でもどちらでもいいので改善して欲しい。

My Kindle / Manage Kindle のインターフェイス
My Kindle のインターフェイスのいけてなさは残念ながら日本リリースを経ても全く変わるところがないようだ。これは特に、日本のように Kindle コミックといった「同じタイトルの続編が数十冊連なる」ようなケースでは恐らくかなり問題になる。せめてフォルダやタグ付け、チェックボックスでのまとめ処理への対応くらいは欲しい。購入の方はまだしもAWS API経由でまとめ買いサービスを出す事もできるのでましだろうし、My KindleもAPI提供して欲しいものだ。

Kindle化希望リクエスト
Amazon上でKindle版のない紙書籍のページに出現する このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください リンク、Amazon USでは数年前からある機能であり、日本展開時に同じインターフェイスを提供したようだ。従前の紙書籍も販売しているAmazonならではの施策だろう。
このボタンの効果があったかどうかは不明だが、USの体験ではかなり古い書籍で絶版になっていたものでも最近になってからKindle化されたりもしているので、自分のお気に入りの本でKindle版がないものは積極的にリンクを通じたリクエストするのがいいと思う。

Kindle は読書経験へのアクセス権を与えるサービスであって書籍販売ではない、という話
特につい最近になってWIREDがKindleで購入した電子書籍は、実はユーザーのものではない という記事を載せていることもあってこの話題は多少盛り上がっているように見える。 ただし元の英語記事はAmazonからのコメントがアップデートがされている。Amazon 曰く
Account status should not affect any customer’s ability to access their library.
アカウントの状態がライブラリへのアクセスに影響することはないと言っている。アカウント停止されたらログイン出来ないのでどのみちコンテンツにアクセス出来ないんじゃないかと思うが、一方で確かにこの手のアカウント停止で過去の"購入"済みコンテンツが端末にダウンロードされたものまで含めてワイプされて読めなくなるなんて事態が起こるのなら、もっと前に大きな話題になってていいはずだけど、少なくとも私はこの記事が初見である。 ただ過去にAmazonは再販権のない出版社が販売していた書籍を遠隔削除したことはあったので (とは言えこの際は返金が行われている) 、こういう心配が全くないかと言われればそんな事はなく、DRMがある電子書籍はAmazon を始めとした提供者のモラルに頼るしか無いのが辛いところ。Amazonの対顧客のモラルは個人的にはそこそこ信頼しているし、また一方でAmazonのDRMについては削除する方法もよく知られてはいるので、そこは紙書籍にはない様々なメリットと読書体験を享受するための(無いに越したことはないが)リスクと思うことにしている。

*1  USB Net Power 8800 Single Outlet Network AC Power Controller

以前から自宅のルータがインターネットに繋らなくなることがしばしばあり、ルータのファームをあげたり交換したり幾つか方法を試してみたのだがどうもうまくいかない。恐らくISPであるComcast側の問題なのだろう。
幸い殆どの場合は電源をOff/Onすれば繋がるのだが、最近頻度が高くなってきたのとなんにせよ面倒、かつ外から自宅への接続などは自宅にいないと復帰できない事もあり、なにか解決方法が無いかと思って見つけたのがこれ。 端的に言えばUSBからオン・オフを制御できるAC電源のソケットである。 この手のものはサーバ管理用として幾つもあるが大抵は高価でサイズも大きい。これはそこまで多げさではなく、送料を入れても30ドル程度とお手軽である。基本は Windows 用の付属ソフトからの操作になるが、ちょっと調べてみると Linux からも Python で制御するコード usbnetpower8800.py を見つけた。 Ruby から使いたかったので ruby-usb を使ってポートした。 ステータスを取るコードがどうも動かないのだが、とりあえず用途には足りるので置いておく。

うちではこのアダプタにルータの電源を繋ぎ、自宅の Debian から外の4,5箇所に 10分おきに Ping をうち、全てが Timeout した場合にルータの電源をオフ→オンして再起動する、というのを仕込んで以降、数日に1度くらい再接続しているようだが、こちらは殆どそれを意識せずに生活している。大変よい買い物をした。

基本的にはUSB経由で電源を操作できるということなので、なにかの監視系ソフトと組み合わせてアラートが出たら電源をONにして繋いだ回転灯をつける、なんて事もできるわけで、30ドルくらいで意外と使いでのあるデバイスである。日本でも取扱いがあればいいのに。唯一残念なのはUSB接続が切れた際の挙動が電源オフ固定であることくらいか。これを選べれば完璧なのだが。

電子書籍が確かに変える読書体験

Posted by yoosee on Gadget at 2010-05-09 09:02 JST

*1  電子書籍が確かに変える読書体験

佐々木俊尚氏のTwit経由で以下の記事を読んだ。
この記事で、SmashwordsのMark Cokerが電子書籍が売れる理由を下記のように端的に表現しています
If we boil it all down to what really matters, it’s about customer experience. People who try ebooks are loving ebooks.
私もまったく同感です。肝心なのは消費者の体験なのです。電子書籍を体験した者は電子書籍が気に入っているのです。洋書ニュース: 電子書籍に関するこのデータを見てどう感じるかで出版社の未来は決まるかも
Kindleを使い始めてやはり同感するのは、読書体験が想像以上に変わったこと。今までもWebで面白そうな本を見つけてAmazonで購入すると言うアクションはあったが、やはりそこには時間的・空間的な切れ間があった。

それが(米国在住者の) Kindle だとこうなる。
  1. BlogやWebの記事を眺めていると書評を見つける
  2. Amazon へのリンクをクリックすると Kindle Edition がある
  3. Send sample now (Deliver to kindle) をクリック
  4. 手元の Kindle に60秒以内に最初の15ページ程度が送られてくる
  5. 読み始めて、本当に面白そうなら Kindle から購入を押せば続きが読める
これは結構やばい。読みたいと思ってから数分後には無料サンプルが手元にあり、気に入ればそれに引き続いて読める。それがKindle/電子書籍の読書体験だ。英語の書籍を読むのは相当億劫に感じてしまう自分でも、既に4冊購入して 3冊サンプルが入っている、と言うくらいには。日本語の書籍が出ていたらどうなちゃうんだろうか。

加えて以前も書いた通り、何十冊と何百冊と本を持ち歩けるのも読書体験を変える。一冊読んで途中で気が変わったら他の本を読む。しばらく放置してもふと読みたい気分になった時には手元にある本を読み始められる。これも味わってみないとなかなか分からない感覚かもしれない。

電子書籍は紙書籍の敵ではなく、書籍の可能性を広げるものだ。日本でも早く展開が進むことを期待したい。

*1  Kindle 6インチモデルで色々な形式の本を試し読み

世はすっかり iPad の方が話題だろうが、Kindle では引き続き地味に読書を楽しんでいる。さて Kindle で読めるのは、基本的には以前の記事にも書いた通り、AMZ(Amazon形式)、テキスト、mobi、PDFが主な形式だが、快適に読めるかどうかはまた別問題。そこでフォーマット毎にざっとレビューしてみた。スキャナでの画像も載せたので参考までに。なお 200dpi でスキャンしているので、167dpi の Kindle より大きめになっている。標準的なディスプレイでは約50-60%縮小表示(画像の縦サイズが14cm)で実サイズになるかと。

Amazon (.azw) 形式
Kindle AZW formatこれはもちろん何の問題もない。ページめくりも 0.6秒程度と、普通の読書では殆ど気にならない。視点を下端から上端へ移す間に表示が終わる感覚になる。文字の拡大縮小、行間隔の変更などで自分が読みやすいように設定することができるし、書内検索、辞書引き、メモやブックマーク、Text to Speech による読み上げ、別のリーダーとの既読情報の同期など、紙の本では出来ない便利な機能も含めて快適に読書を楽しめる。また Amazon で買った書籍なら本体から消しても何度でも再ダウンロード出来るのも安心。

テキスト (.txt) 形式
日本語はフォントハック前提だが、基本的には UTF-8 であれば問題なく読めるし文字の拡大縮小なども出来る。ただ日本語の場合、なにかの拍子に途中で化けるとその続きがまったく読めなくなることがある。長文を読む場合はPDFにした方が無難だと思う。

Mobi (.mobi) 形式
これも問題無し。表示レベルはテキストと同一。世には RSS の mobi 形式への変換サービスなどもあり、フォントハックとの併用で日本語も読むことが出来る。Kindle 内蔵の 3G アクセスとWebブラウザを使えば、世界中どこででもそうしたコンテンツを読めるのはかなり便利だ。

漫画単行本のスキャンPDF
kindleComic意外なくらいに問題なく読める。16階調グレースケール表示で、スクリーントーンレベルの表現なら殆どのカバーできるんじゃなかろうか。コントラストは高めになっていないとたまにかすれて読みにくくなる。漫画を読むペースが早い人は、特に展開の早い漫画ではページ送りの1秒前後の画面切替り時間が気になると思う。と言うか私は気になったのだけど、複数冊読んでいると慣れないこともない。これも向き不向きがあり、四コマ漫画なんかだとほとんどストレスを感じないが、例えば後期のドラゴンボールみたいに台詞が少なくて大ゴマの多い漫画は読みにくいんじゃないかと思う。

ちなみにフォルダやZIPでまとめた画像も読めるが、画像サイズが大きいとページ送り印時間がかかりすぎて実用的ではない感じになる。やってないので分からないが、800x600に最適化するのが吉かもしれない。

単行本、新書PDF
まったく問題無し。文字のサイズもちょうど良く、縦書き日本語を快適に読める。あえて難点を言えば、PDF全般で起こることだが、余白を最大限排除して拡大表示するため、ページによって例えば紙面端にあるページ番号の位置などによって拡大率が微妙に変わるのが気持ち悪いことくらいか。

A4判技術書のスキャンPDF
Kindle PDF A4技術書文字サイズによるが、読みやすいとは言い難いものの、ぎりぎり読めるものが多い。分厚いリファレンスを持ち歩けるのはそれなりに便利ではある。ただ電子ペーパーの特性的な話として、パラパラめくって数ページ戻るといったオペレーションが苦手なため、気になった部分に戻ってから読み返すというアクションにはお世辞にも向かない。基本は頭から順に読んでいくのに向いているのだと思うが、PDFではなく awz 形式の技術書ならページめくり時間が短いこともあって便利に読めなくもない。また検索やnoteなど便利な機能も使える。

A4/Letter の PDF 書類
会社のドキュメントなどもPDFにして入れて読んでみているが、やはり文字が小さくなるのが難点。もちろんPDF印刷時に用紙サイズを変更することで対応可能ではある。A4書籍や書類を読むのが主目的であれば Kindle DX の方が向いてはいるだろう。

Kindle 関連情報まとめ

Posted by yoosee on Gadget at 2010-03-26 11:01 JST

*1  日本でのKindle関係情報

これからKindleを買いたい、と言う人にいくつか情報源を。まとめというよりは紹介に近いものだが。

Amazon Kindle FAQ 購入前情報からJailbreakまで | をぢの日記
Kindle関係の情報がよくまとまっているサイト。日本での購入を考えている人は一読をお勧め。
yoshi's blog > Kindle 2.3.3へのアップデートとフォントはっく
上記サイトでも紹介されているように、現行のKindleでフォント埋め込みPDF以外で日本語を使うには Jailbreak と呼ばれる方法でフォントハックを行う必要がある。このサイトのHackはフォント入れ替え、スクリーンセーバー入れ替え、自動Update抑制、pdf直接ダウンロード、anti-brickと普通必要であろうHackが1つで一通り入るので便利だと思う。導入は自己責任で。
Kindleで見れる新聞/マガジンを無料で作成する | My Life Times
Kindleはmobiフォーマットに対応しているのだけど、RSSをmobiに変換するサービスがあるのでうまく使えば色々な記事がKindleで読める。内蔵ブラウザから直接ダウンロードと言うのも可能。でも正直、自動ダウンロードが無いとやっぱりちょっと面倒。
Kindleで英辞郎を使おう | My Life Times
Kindle に元から入っている Oxfort 英英辞書の替わりに英辞郎を使う方法。ちなみに東村ジャパン 英辞郎 for MobipocketについているDRM無し版は上記JailbreakをしたKindleでそのまま使えるが(私が今使っているのもこれ)、残念ながら3月末で提供終了になっている。
青空キンドル
青空文庫を Jailhack してない Kindle でも読めるフォント埋め込みの縦書きPDFにしてくれるサービス。
岩瀬大輔・著『生命保険のカラクリ』PDF全文ダウンロード
4月15日まで無料ダウンロード可能。電子書籍の体験と言う意味だけでなく、内容も必読レベルだと思う。
アップル iPad vs アマゾン Kindle 比較リスト
正直これだけ目的が違う端末を比較する意味はあまり無いと思うけど、まあ一応納得して買いたいという人のためには情報がまとまっていてそれなりに便利。

*1  Kindle 6インチ版を1ヶ月程前に購入して

1ヶ月程前にKindleの6インチ版を購入した。カッとなって... と言うわけではなく、3,4ヶ月考えた末に iPad のスペックも見た上での購入である。今のところ、期待した以上に楽しめている。と言ってもまあ出来るのは「本を読む」と、それだけではあるのだが。それでも素晴らしい点は幾つもある。

軽い - 本を何冊持ち歩いても重さは同じ
重量289g。さすがに新書や単行本よりは重いだろうが、手元にあった300ページ弱のA5判の本が330gくらいだったので、それよりも軽い。なにより、何冊本を入れても重さが変わらないというのがデジタルの素晴らしい所。大量の本を気軽に持ち歩く、と言うのが Kindle で得られた最大の新しい体験かもしれない。
9.1mmと薄いデザインは素晴らしいとは言わないまでも悪くない。片手で持つのも問題ないが、Next Page が左右の端にある都合で端っこをつまむように持つ形にすると多少支えづらい。

文章が読みやすい電子ペーパー
電子ペーパーとも呼ばれる E-ink は発光するPCのディスプレイと違い反射型で、特性が紙に近い。解像度は 6インチ 600x800 で 167dpi と高く、印刷された文字と比べても遜色ない。個人的な好みもあろうが、PCのディスプレイで本を一冊まるまる読むのは正直辛いが、Kindleでは少なくとも表示された文字を読むことに関してそういう苦痛はない。また直射日光の下でも問題なく読めるので、屋外のベンチで時間つぶしに本を読むというケースにも問題なく使える。

3G接続でどこでも本がダウンロードできる
Whispernetと呼ばれる3G網への無料(US外では書籍料金に$1.99上乗せ)接続で、Amazonで購入した書籍は自動的にKindleに、大体60秒以内くらいにはダウンロードされて読み始められる。これは結構快感だ。新聞など毎日更新されるものは特にこの恩恵に預かれそうだ。漫画雑誌がこうやって配信されたらいいのにと心底思う...
また本体から削除した本も、再度のダウンロードがいつでも無制限に可能。購入情報はAmazon.com側にあるため、本体が壊れようが自宅が全焼しようが買った本には問題ない。またPCやMacやiPhone用Kindleリーダーを使うと複数の端末で同じ本が読めるし、既読情報やBookmark、メモなどはオンラインで自動的に同期される。

電池が持つ
3G接続ONで1週間、OFFであれば2週間くらいは電池が持つ。特にありがたいのは、3Gを切っておけば鞄にしばらく使わずに放り込んであっても電池は殆ど減らないところ。電池がなくなるのは「使っているとき」なので、知らない間に電池がなくなっていて本が読めなくなることが少ないのは精神的に良い。

辞書が引ける
デジタル書籍ならではの機能であり、特に英語の本を読んでいるときにありがたい。最初から Oxford の英英辞書が内蔵されているが、DRM無しmobi/prc形式の英辞郎などを入れれば(フォントハックとの併用で)英和辞書も使うことが出来る。

本しか読めない
あえて長所として。ほぼ読書専用端末なので、途中でついメールやIMをチェックしたりWebを見たりといったことが(出来)ない。
実際にはWebブラウザも搭載されていて内蔵の3Gネットワークでどこでもインターネットにアクセスできたりはするが、まあおまけ程度の機能でありそちらに気を取られるようなことはまずないだろう。

個人的には買っての後悔は殆どないが、とは言え現時点でどう考えても発展途上のデバイスであり万民に進められる端末とは言えないので、以下に残念な点も列挙する。

今のところ日本語の本が販売されていない
多分最大の障害はこれ。英語の本を読むは読むが、やはり日本語の本が買えるに越したことはない。特に海外にいる身としては、日本の書籍や漫画がオンラインで即読めるようになる未来を望んでやまない。なお現行Kindleでもフォントハックをすれば日本語の表示も全く問題ない。自前で本をスキャンしたPDFや青空文庫のような著作権フリーのテキストを読むことは今でも可能ではある。

暗い所で読めない
紙でもそうなので当然とも言えなくはないが、背景が白ではなく薄い灰色になっていることもあり、コントラストは紙に比べると70%程度だろうか。薄暗いところだと読みにくいのでブックライトが必要になる。

ページめくりに0.6〜1.0秒程度かかる
電子インクの性質上だろうが、全面が一瞬黒になってから次のページが表示されるようになっている。これにAmazon本(.azw)だと大体0.6秒くらいか。PDFでのページめくりの時間はazwやmobiに比べて僅かに長く、多分1秒強くらいかかる感じがする。本でも実は同じくらいかかる気はするが、特にPDFのケースで多少ストレスを感じる事がある。

操作系、特にタッチパネル非搭載の点
Next Pageボタンなどは本を読むのにはよく考えられた操作レイアウトになっているが、タッチパネルでないこともあり、例えば読んでいる本の単語を辞書で引きたい場合等にカーソルを延々と移動させる必要があったり、また大量の本を入れているとたどり着くのが面倒になったりと、UIのいけてなさは多少気になる。きっと次世代機はタッチパネルを載せてくるのだと思うが。

Kindle化されていない本が多数
Amaozn.comには現時点で450,000冊の本があり、最新のベストセラーなどは殆どがKindleで読める。他にも1928年より前に刊行された著作権フリーになっている本(180万冊あるらしい)を読むことは出来るが、昔読んだSci-Fiやファンタジーの原書を読もうとすると得てしてKindle版は無かったりする。

と気になる点はあるし1,2年内には色々な新端末が出るだろうとは思うが、今の時点で電子書籍を楽しむには十分に事足りる。購入した英語の書籍、フリーで落ちている英書や青空文庫、書籍をスキャンしたPDFなどを読むのであればそれなりにお勧めは出来る。

*1  DMC-FT1|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)|Panasonic

Panasonic 防水デジタルカメラ LUMIX (ルミックス) FT1 サンライズオレンジ DMC-FT1-DしばらくCasioに浮気していたら、Panasonic からかなり物欲をそそるデジカメが発表された。その LUMIX DMC-FT1は、最近のデジカメが似たり寄ったりに感じる中、久しぶりに個人的には物欲を非常に刺激されるデジカメだ。

まず大きな特徴のハイビジョン 720p の AVCHD Lite 動画撮影。コンパクトデジカメの動画機能を愛する身としては、AVCHD Lite 対応なのが素晴らしい。コーデックとしては720p (1,280×720)/60p の MPEG4 AVC/H.264, オーディオは AC3 。音声がモノラルな事だけは多少残念ではあるが、撮影中のズームなどは問題なく使える仕様。AVCHD 対応再生機器は特に持っていないのでそこはメリットにならないが、カメラから HDMI で直接デジタルテレビに接続して再生できるのは良さそうだ。ちなみに AVCHD は VLC で再生可能 らしい。試してないけど。

SANYO 防水デジタルムービーカメラ Xacti (ザクティ) DMX-CA8 ブルー DMX-CA8(L)720p AVC/H.264 録画可能で防水デジカメと言えば、ライバルとしては Xacti の防水モデル CA シリーズ (最近新機種の DMX-CA9 が発表された) がある。動画品質の実績としては Xacti にアドバンテージがあるだろうが、比較して FT1 が魅力的なのは広角側が 35mm 換算で 28mm 相当あること。また JIS C 0920 防水保護等級 IPX8 は同等だが、CA9 が 1.5m 防水なのに対して FT1 は 3m 防水と、足のつかない程度の海で使っても結構安心できる数字なのもうれしい。

ライバルと書きつつも、そもそも今や三洋はパナソニックの子会社なので、この先は動画撮影デジカメについては統合していく可能性もないではないかもしれない。

その他スペックとしては 1/2.33インチ 1210万画素CCD、屈折式光学4.6倍レンズ(35mm相当28-128mm F3.3-5.9)、光学式手ぶれ補正、23万画素モニター、サイズ 98.3x63.1x23cm 184g で、撮影可能枚数は CIPA規格 340枚。
屈折光学系だからかレンズは多少暗いが、LUMIXで評定のある光学手ぶれ補正もあり、感度も通常 ISO 80-1600、高感度モードでは 1600-6400 と、かなり暗いところでも撮影自体は可能だろう。暗所での動画撮影能力は明記されていないが、本体搭載のLEDライトでキャンプなどでの撮影もサポートとはうたわれている。どうやら北米でも発売されるようなので楽しみに待ちたい。

Maverick WS-1000 Weather Station

Posted by yoosee on Gadget at 2009-01-08 22:26 JST

*1  Maverick WS-1000 Weather Station

以前から家庭用ウェザーステーションが欲しくて色々と物色していたのだが、このモデルがそれなりに高機能・安価でデザインも悪くなかったので購入した。購入時は $44.90 (with Super Saver Shipping) だったのだが、今は値上がりしているようだ。

機能は以下のようなもので、値段の割に充実している。
  • U.S. 電波時計 (USタイムゾーン切り替え、DST切り替え、アラーム)
  • 気圧計 (履歴、6時間先天気予報表示)
  • 室温・湿度計 (最高・最低値)
  • 外気温・湿度計 (最高・最低値、室外用ワイヤレスユニット)
  • 降雨量計 (履歴、室外用ワイヤレスユニット)
上記の通り、外気温・湿度計と降雨量計は室外設置用のワイヤレスユニットが付属している。特に外気温を家の中から確認出来るのは結構便利。

米国だとこの手の自宅用気象ステーションは色々と充実していて、例えばLa Crosse Technology WS1612AL は気温・湿度・気圧・風速・雨量計ががついているし、Oregon Scientific WMR968 はタッチスクリーンだったり外付け測定機が太陽電池だったりPCへの接続があったりと盛りだくさん。他にもUV/日照計付きのものや、NOAAやMSNの文字放送やインターネットの情報を受信できるものもある。

逆に安いものだと気温・湿度計の室内・室外ユニットがペアになったものが $20前後で売っていたりもして、これはこれでお手軽に使えて重宝する。Walmart等でも売っているので米国に出張の際にお土産にしても良さそうだ。

それにしてもなぜ日本にはこの手の商品が非常に乏しいのか。Oregon Scientific の一部デザイン性の高い商品はあるものの、それ以外となるとハンズで僅かに見かける程度。日本でも好きな人は結構いそうな気がするのだが。

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