物理学と詩

Posted by yoosee on News at 2004-06-17 23:42 JST

*1  物理の詩人

hirax の 物理の世界のあいだみつを より。
「論文一行書いた 今日はそれでいいよ」
「今日は目次だけ書いた」とかね...
「そのバグは機械のせいじゃないよ」
人の書いたライブラリのせいだったりすると非常にせつない。それが自分の書いたライブラリだったりしたら涙がとまらない...
「都合の悪いことは いつもくりこむ ほんとにそれで いいのかな」
ねぇ。くりこみにはいつも騙されてる気分になりました。あれがつじつま合うんだから物理ってすごいんだけど。
「それでもわたしは高次まで展開する」
かと言ってそんな事する根性はないのです。
「その 精度で いいがな」
うん、いいがな。
「くりこみ」理論を一言で言うと、普通に計算したら無限大の項が出てきて発散するところを、有限なパラメータに置き換えて実験値で埋めてしまえ、と言う一見乱暴な理論。これを例えば摂動論の永年項除去に使うと「こんなん複雑すぎて計算できないから(都合が悪いから)高次の摂動項はパラメータに丸めて(繰り込んで)しまえ」と言うのをやってゴリゴリ計算していくと、いつの間にか繰り込んだ部分が色々な部分と相殺して完全に正しい物理的性質を表現する式になる、と言う魔法のような方法になる(細部には目を瞑ろう)。この手法自体は「微細部に左右されずに巨視的な挙動を抽出する」手段として広く用いられる。つまり「微細部」の性質は「くりこまれ」、多数決の結果のみが「マクロな挙動」に影響を与えると言う事になる。

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