鬼譚・妖怪譚としての響鬼(〜29話)
Posted by yoosee on Clip at 2005-10-03 23:42 JST1 鬼譚・妖怪譚としての響鬼
私なんぞは「響鬼の登場人物は30話以降、性格改造受けてるなぁ」程度のことしか言えないのだが、妖怪の専門家が見ると舞台設定からしてかなりの変化があるらしい。東雅夫氏の「鬼譚・妖怪譚としての「響鬼」について」や、加門七海氏の「『響鬼』試(私)論/加門七海」は非常に興味深い。意図的か偶然か分からないが、29話までの響鬼は妖怪愛好家が深読みして楽しめるレベルの世界設定を持っていたと言うことか。言われてみれば童子と姫の声が男女逆だったり、魔化魍は「清め」られると土や枯れ葉に戻っていったり、猛士には過去の魔化魍についての綿密な資料が蓄積されているなど、世界観が作り込まれていて破綻が少ない作品だったと思い出せる。ちなみに前者については響鬼の現プロデューサである白倉氏が落第点を付けたらしく、それへの返信として「「鬼譚」について」が書かれている。ところで響鬼も最初から「水木しげる・荒俣宏・京極夏彦・宮部みゆき 総合監修」とかにすれば筋がぶれずに済んだのかも…。