*1  Webアプリ公開のリスクを知れ

PHPどうこうという部分はさておき、この主張の根本はここだよね。
WebアプリケーションをなめるなMatzにっき 2008-01-26
アンカテでも指摘されてる通り、Webアプリは「任意の第三者に向けて公開される」「脆弱性の被害を公開者が直接受ける」「公衆環境にも(踏み台として)被害が拡大する」と言う点で他の配布形態と比べてもリスクが非常に大きい。実際、phpBB あたりに脆弱性が出た時は乗っ取られ祭りになってたのは記憶に新しい。現在のWebアプリ作成はそれなりにきちんと勉強してないと容易に危ないものを作ってしまうし、入力値に総当たりして脆弱性を探すツールなんてものも存在している。なので、PHPに限らず、初心者がWebアプリをインターネット上に第三者がアクセス可能な状態で公開するのは今時はすごくリスキーだ。

とは言え、初学者のスクリプト言語学習なんて「ちょっと変えて動かして」と言うのを繰り返してなんぼだと思う。かつ、PHPを動かすには概ねウェブサーバが必要になる。Windows にローカルなWebサーバを立てるやり方もあるけど、それは多分あまり初心者向けとは言えないんじゃないのかなと思う。

第三者に公開せずに or 公開範囲を限定してWeb上で動かせる仕組み... それ、SNS で出来ないのかなぁ。PHP開発初心者用SNSを作って、外からは見えないようにしつつ、PHPを実行させられる環境を提供する、と言うのはどんなもんだろう。
もちろんPHPの動作権限は必要に応じて絞らないといけないし、可能であれば仮想化技術等でユーザごとの権限分離をするのもいい。更に凝るならウェブブラウザ上にphpコードエディタをいれて、勉強しながらコードを編集・実行できる仕組みがあれば便利そうだ。コードの共有や改善指摘なんかも出来るようにしとけば完璧かも。

Ruby だとそこまで立派なものではないけどtry ruby みたいなインタラクティブチュートリアルサイトや Rubular みたいな正規表現テストサイト程度はある。Codezinecodeなにがし あたりでやりませんか。それとも既にそういうコンセプトのサービスはあったりするのかな。

*1  技術職と一般事務職の給与を比べてみると − @IT

欧州は知らねど、私の知っている米国企業では、確かに技術・研究職の給与が社内の比較で高いゾーンにいる。但しこれは誰が価値を生み出してるかなんて言う話ではなく、単純に技術者の市場価格がそれだけ高いという話である。

米国の労働市場は御存じの通り流動性が高く、人材は市場で取り引きされる「商品」である。市場の中で商品の価値を決めるのは需要と供給だ。そして技術者は一般事務職に比べ、そもそもの供給が少ない。故にその雇用が必要ならば、必然的に高い給与を出すしかない。

では、なぜ供給が少ないのか。米国の技術職、特に開発研究をやるレイヤの人は医者や弁護士といった立場と同様、専門知識を持った専門職であり、キャリアパス的にヒエラルキーの上位にいるからだ。例えば知っている会社の(非管理職の)技術系スタッフでは概ねだが
サポート < セールス・アカウント <= QA << Developer
といった順序で給与に差があり、左側の人はキャリアパスとして右側を目指すという構造になっている(ちなみにマネージメント職はまた別のヒエラルキーであり、マネージメントという専門職である)。米国のIT市場で「技術者」と呼ばれるのはこのヒエラルキーの上位にいる人だけだろう。

これは逆に言うと、半端なレベルの技術者は、そもそもIT人材市場で「技術者」というカテゴリでは商売できない事を意味する。しかもこの「技術者」商品は知識・経験の劣化が激しく、またご存知の通りインド方面等へのアウトソースが激しい分野なので、現在「技術者」として市場に残っている商品は競争を勝ち抜いてきた、品質の良い商品が殆どと言える。

米国では大学で仕事に即役に立つ学問を修めて(もしくは独学でスキルを身につけて)いるか、さもなくばキャリアパスの下から実力で上がっていった結果として「技術者」と言う職についており、採用面接時にはスキルそのものに関する質問を受けている。対して日本の場合、「技術者」は専門でもない学校を出てすぐに「技術者」と言う立場で仕事をすることがままあり、コミュニケーションスキルだ何だと非専門領域の資質が中心になりやすい。

こうした日本型構造では、確かに本当にスキルのある一部の「技術者」は割を食うだろうが、一方でスキルがさほど無い人でも「技術者」を名乗って給料を貰えるモデルと言える。この状態で給与を職種平均したときに、日本と米国で「技術者」を一括りで比較することにはそもそも意味が無いんじゃないかな。まぁ、日本がITに金とコストをかけなさすぎと言うのは同意するんだけれども。

*1  ブレスレット詐欺 「血液さらさら」と偽り販売、社長逮捕

旧聞の上に罪状の詳細もよく分からずに書いているのだが
 「身に着けると血液がさらさらになる」と金属製ブレスレットを高額で販売したとして、千葉県警生活経済課などは6日、健康器具販売会社「サンキョーコーポレーション」(東京都豊島区)社長、梶本稔容疑者(60)=同区池袋2=ら7人を詐欺容疑で逮捕した。[中略]
仕入れ値は1個約2万円だが、20万〜45万円で販売していた。ブレスレット詐欺 「血液さらさら」と偽り販売、社長逮捕(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
立件は詐欺容疑らしいんだが、引っかかった部分は血液検査で「さらさら」になったという部分なのか、金属ブレスレットの健康効能表示に問題があるのか、それとも仕入れ価格の20倍以上の値段で売りつけたことなのか、どれなんだろう。

例えばケンコーコムなどのまともなウェブショップでも、値段ははるかに安いながらも金属ブレスレット系の商品が多数販売されている。
ゲルマニウムは32%以上になるとマイナス電子が外へ飛び出し、プラス電子にかたよってバランスを崩した筋肉細胞を正常に整えます。チタンは電気活動を安定させる効果があります。体内バランスを整えたい方、ゴルフ、ハイキング、ジョギング、テニス、水泳、散歩などをする方に。ゲルマチタンブレス黒 M 【ケンコーコム】
なんてキャッチで売られているけど、これはいいんだろうか。似たようなものは アマゾンでも売られている。まぁこちらは健康効果自体は掲載されていないようだが。ハンズ辺りにもこの手のグッズがたくさん置いてあり、特にゲルマニウムブレスは「有名スポーツ選手○○氏も使用!」と言う文脈で宣伝されていることも多いのが気になっている。実際、身の回りでも信じて付けている人がいて、なかなか突っ込みづらい。

Wikipedia の記述やその他Webサイトの情報を見る限りでは、少なくとも現時点でゲルマニウム自体に特別な治療効果は認められていないようだ。
疲れが取れる、新陳代謝を活発にする、などといった効能があるとされ、ゲルマニウムを使った健康器具類が販売されている。しかし、そのような効能、効果は医学的に証明されていない。[中略]
医療用具として認可を得た製品もあるが、厚生労働省薬事法において、無機ゲルマニウムが医療器具として認可が承認されているのは『指圧』『つぼ』治療器である。ゲルマニウム - Wikipedia
あくまで基本は「ツボの刺激によるコリの改善」ということにしているんだろう。しかしマイナスイオン云々に言及してる時点で虚偽だと思うし、薬事法的にも証明されていない効果をうたっちゃまずいと思うんだが…。実際にゲルマニウムに関する消費生活相談も結構あるようだし、線の引き方がいまいちよく分からない。

*1  ディアボロの大冒険がバージョンアップして新モード追加されてる

一巡後の世界100階を越えてから殆ど遊んでいなかったディアボロだが、久しぶりに大きな更新があったようだ。
07/10/08 ver 0.12
■変更点
・魔少年の問題システム、および問題作成ツールを追加 (...)
・通信協力システムを追加 (...)ディアボロの大冒険 - バージョンアップ履歴 -
フェイの問題に魔少年ビューティを持ってくるのが分かってるよな。魔少年の問題アップローダーで問題を共有出来るというのがいい仕組みだ。久しぶりに遊ぼうかな。

Wired Vision News は読み味がいいね

Posted by yoosee on Clip at 2007-08-23 22:00 JST

*1  WIRED VISION NEWS

Wired Visionはカネゴンにとっての理想の雑誌に極めて近い内容になりつつある。これが週刊化されてキオスクで100円で買えるようになったら、カネゴン買います【当分気付かぬおれカネゴン】。あけてくれ - おれカネゴンの「算数できんのやっぱり気にしすぎとや」日記
そんなわけで NewsClip - WiredVision でトップ記事を Palm に取り込んで通勤電車の中などで読んでいる。 WiredVision は残念ながら、というかまぁ商用サイトでは当然の事ながら全文フィードしていないので、モバイル用のRSSリーダで読むなら Plagger の EFT でテキストをぶっこ抜いてやるのが良さそう。

余談(?)ながら yomoyomoの「情報共有の未来」 と言うのも始まったのね。 増井俊之の「界面潮流」 などと併せてますます読みものが増えた。
ところで一方 白田秀彰の「網言録」 はどう考えても WiredVision Blog 向けじゃないと思うのだが(日経の経営者倶楽部あたりが向いてる?)、この人はクドクドしく何がしたいのだろう。

*1  Life is beautiful: テレビ番組の低俗化に関する一考察

現時点で光ファイバー配信が一気に普及すると帯域が足りなくなる気がするので個人的には VOD 以外は BS/CS の方がいいんじゃないかと思うけど、それはたぶん解決可能な話ではあるし本題じゃないのでさておき。
放送のIP化を進める上で最も大切なことは、地デジの再配信なんかではなく、放送のオープン化、つまり光ファイバーを使うことにより「限られた電波帯」の呪縛から逃れ、誰でも自由にどんなコンテンツでも光ファイバーを通して放送できる仕組みを作ることではないだろうか。Life is beautiful: テレビ番組の低俗化に関する一考察
うちはそれこそ Bフレッツ経由でテレビ配信する 4thmedia に契約してからは、ほぼ Discovery Channel, Animal Planet, National Geograpic Channnel しか見なくなった。例えば
絶体絶命の検証   海や密林で遭難し、生還した人がどうやって絶対絶命の状況を生き延びたかを検証する。例えば海難事故のケースではエキスパートが実際に救命ボートに乗り、真水の得方や食糧の調達方法、体温の調整方法や船舶発見時にいかに自分の存在を知らせるかといった事を学ぶ。
こういう番組が選択肢にあるというだけで心が豊かになるというもの。

現行の地上波の番組が悪いとは言わないが(低俗だろうがなんだろうが見る人が多いからそうした番組を流すのだろうし、基本的に見てない私が批判する類のものでもない)、少なくとも今の地上波は番組の選択肢が少なすぎる。テレビがそれほど大切で地デジ化に何千億円と言うコストを注ぎ込む必要がある程のものだというのならば、むしろもっと視聴者に番組の選択肢を与える方針にすべきだろう。参入障壁をむしろあげる方向の現在の政策が健全とはとても思えない。

マルチチューナのHDDレコーダが普及し、ユーザが自由に好きな番組だけをつまみ食いできるようにテレビの見かたが変わってきている現代では、なおさら多様性は求められるんじゃないだろうか。方法はファイバーでも衛星でもいいので、安価に多様な番組を流す方向に方針を転換できないものなんだろうか。

*1  携帯小説サイト管理人 「どれも同じ内容でヒドい」|Ameba News

某携帯小説サイトの管理人が語った。
「はっきり言って『小説』なんて言葉で呼ぶのもおこがましいほどヒドいものばかりですよ。援助交際、ホスト、主人公の死、とかどれもこれも同じような内容で馬鹿馬鹿しくて読む気にもなれません。だからランキングの高い順に書籍化しているだけですよ」。携帯小説サイト管理人 「どれも同じ内容でヒドい」|Ameba News
昔のコバルト文庫とか読むとどれも似たような(略)なわけであり、最近の携帯小説が特別酷いという気はしない。問題はパターンがどうのよりストーリーや登場人物にリアリティがあるように感じさせるというところだし、それは必ずしも現実に即している必要は無い。中高生のリアリティと言うのが現実社会に即しているとしたら、逆にそれこそ驚きだ。日本語があちこち破綻しているようなのだけはなんとかした方がいいと思うけど。

*2  ホストやキャバクラが何故こんなにもてはやされている?

しかし最近の漫画やこうした小説で、ホストやキャバクラを持ち上げる話がやたらと目立つのはなんなのだろうか。どちらも当然ただの客商売であり金を使わせてなんぼなのだから、なんやホストが自分の人生をかけて客の女性を守ったりなんだりと言う話ばかり載せられるのは違和感がありまくる。
漫画に関しては倉科遼がヒットを連発させた影響が大きいんだろうが、ホスト以外にネタは無いんだろうか。

*1  livedoor ニュース - IQが高くなれば高くなるほど、性交渉経験率は下がっていく

そう言えば大学時代に「本能と理性はどっちが優位なんだよ!」と酔って叫んだ後輩がいたなぁ、などということを思い出しつつ。
IQが高くなれば高くなるほど、性交渉経験率は下がっていく
正確には、IQが高すぎる場合と低すぎる場合で性交渉経験率は下がっていく傾向が確認できたとのこと。痛いニュース(ノ∀`):IQが高い人ほど、童貞・処女率高い傾向…特に「理数系」は圧倒的に高い
アメリカでの話だし、データが正しいとしてもただの相関関係なので因果関係があるのかも分からないが、面白いので無理矢理に理由を考えてみる。
  • IQが高い人は普段の失敗が少ないため失敗に慣れていない
  • 試行錯誤が前提の恋愛に関して奥手になりがち
  • 失敗は年を取るにつれてコストが高くなる(ので傾向が継続する)
と言ったあたりが原因に成りうるんじゃなかろうか。スライムで経験を稼いでレベルを上げる前にいきなりドラゴンと遭遇したら、そりゃ逃げるよな。あと IQ が高い人はセックス以外にも娯楽を見出しやすいというのはあるかもしれない。

理系が低い云々に関しては単純に「周りに女性が少ないため、異性との会話に慣れる機会が無いままになる」と言うことじゃないのかな。ついでなので異性の兄弟姉妹がいるかどうかも相関に含めて欲しい。

ちなみに「IQが高い方が様々な性行為を試すことに積極的」なんていうレポートを見たこともあるので、この手のネタは話半分にふーんと思うくらいで丁度いいと思う。ただ、自覚があってこれを他山の石としたい人は、出来るだけ早いうちに失敗前提で経験値を上げることを心掛けるのがいいかもしれない。

*1  FIDSCHI - INSEL - 90 Hektar - Blue Lagoon Island Resort - (item 140123811370 end time Aug-28-07 07:22:47 PDT)

eBay で、美しいラグーンに囲まれたフィジー近くの小島が販売されている。価格は 25万EUR。日本円では 4,000万円程度なので、かなり安いんじゃあるまいか。色々と建物も付いているらしい。小さいながらも 3400footの滑走路付き。誰か買ったら招待してください。

絶望する若者と支配する老人

Posted by yoosee on Clip at 2007-07-31 22:00 JST

*1  日本とアフリカの若者の絶望

この「若者の絶望」と言う話が腑に落ちたのは
ある時突然、これと言ったきっかけもなく「今の若者には『未来』が無いんだ」ということをストンと理解しました。アンカテ(Uncategorizable Blog) - 再提言:世代別二院制
多分、しばらく前にを読んだ山形浩生のこの書評を覚えていたからだろう。
生でやったところでエイズにかかる確率はもともとそんなに高くないし、万が一エイズになっても発症して死ぬのは 10 年以上先だ。その頃に自分が確実に生きていると思えば、エイズ予防のために余計な手間もかけよう。でも、どうせその頃は死んでるだろうと思えば……リスクは知っていても手はうたない!山形浩生 の「経済のトリセツ」  Formerly supported by WindowsLiveJournal - アフリカのエイズの新しい分析……それと経済学の何たるか。
未来に希望を持てない若者は未来のために何かをしようとしない。考えてみれば当たり前の話ではある。

数日前にも書いた通り、日本の有権者人口は既に 50才以上が過半数を占める。こう言うとなんだが、生産活動を行わない人々を多く含む層が国の行く末を決める力を持っている。若者はまず、自分たちの権利を代表する人を少数でも国会に送り込むところから始めるべきなんだろうが、絶望している若者は未来のために投資せず、格差という言葉によって「若者と言う層」を分断されている。

鶏と卵の構造がここにはあるが、なんとかして老人の権力を縛っていかないと、この先ますます若者が搾取される構造は強くなるに違いない。世代別二院制でも60才以上の投票権を半減する方法にせよ実現味が薄いのが難しいところだが。

技術書ってそんなに買ってますか?

Posted by yoosee on Clip at 2007-07-30 22:00 JST

*1  SEって、めっちゃ勉強家だよね?/Tech総研

SEさんといえば本好き。それも一般の人からすれば「高っ!!」と声を出すような技術書をポンポン買って、やたらと机にズラズラ並べてる。SEって、めっちゃ勉強家だよね?/Tech総研
いつも疑問なんだけど、みんなそんなに書籍って買ってるんだろうか? 私は技術書の類、特にリファレンス系の書籍はここ数年殆んど自分では買ってない。会社で買っているものもあるにはあるが、紙の書籍はそもそも検索が出来ないので、リファレンスとして使うには不便さを感じる。言語系なら大抵はWeb上にリファレンスがある上、実際のコードもコード検索サイトが充実してきている。アプリケーションの解説系書籍に関しては Debian を常用しているとインストールと初期設定が飛ばせるので、その時点で価値半減というのもある。

レシピブック的なものや "Effective 〜" シリーズのように知見を広げるもの、読みもの的な書籍ならばそれなりに読んでいるけど、そもそもこれらは読むために買っているもので、読まずに積んでおくだけと言う状況にはならない。そういう意味でも買うだけで読まないリファレンス本って本当に買う価値があるんだろうかと思ってしまう。まぁそうしたニーズがあって売れている分には、無駄だと主張するのも野暮な話なのかもしれないけど。

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