1 河豚だ
テンションが低いときには美味い食べ物だ! とばかりに 1 年ぶりくらいに「小やなぎ」へ。麻布十番の外れにある「ふぐ」の提灯を横目に、地下にある店へ進む。中は 20 人前後の席数でほぼ満席。今回もカウンターに通された。2 ふぐふぐ
突き出しに出てくる煮こごりは、寒天を入れていないので舌の上に乗せておくとすぐにとろける。美味しいのだけど、ちょっと味が濃すぎるので、酒のあてにしながらでないと全部食べるのは辛いかも。と言うことで一緒にヒレ酒を頼む。ヒレがたっぷり入った熱燗の湯飲みに、その場で火をつけてしゃぶしゃぶとヒレを煽る。香りと味が酒に移って風味が豊かで冬にはとても暖まる。2,3 杯はこれに継ぎ酒をして飲める。続けてふぐ刺と皮の湯引きだが、これはまぁ普通。予め切ってあっるのが出て来たのは興ざめだけど、食べる前に冷やすためなのだろうか。量的には満足出来る程度に食べられる。ポン酢醤油につけて食べるが、このポン酢醤油も塩気が強い。自家製だそうで、味自体は複雑な柑橘類の深みがあって美味。鍋にはよくあうんだけど。
次はからあげ。骨の周りを中心にしっかり肉のついたものを、かなりたっぷり出してくれる。熱々の空揚げに塩や檸檬をかけて食すのは非常に美味しい。魚の空揚げはパサパサした食感になりがちな気がするが、この空揚げはとてもジューシィだ。
てっちり。この鍋の皿にもこれでもかと言うくらい河豚が乗って出てくる。お湯でグツグツ煮ても河豚のぷりっとした食感はそのまま。ポン酢醤油と相まって大変美味しい。
コースの最後はおじや。お勧め通り、追加で白子を注文していれて貰う。ご飯は一人二杯分。糊にならないように鍋の中身に触れないようにしてしばし待つ。卵をとき入れてもらって浅葱と海苔を散らし、いざ食す。うむ、美味いい。白子を入れると河豚だしの方は今一つ分かりにくくなるが、それでも白子は偉大だ。まろやかで非常に美味しい。これだけ食べても満足しそう。
全体的に「美味い河豚をたっぷり食べる」満足感を味わえる店だと思う。値段はまぁそれなりだけど、天然物を扱う店にしては安い方か。追加注文や酒量次第だが、大体 1 人前で 13,000 〜 20,000円くらい。
3 「小やなぎ」店情報
麻布十番 1-5-3 麻布十番駅から徒歩 5 - 8 分。Tel. 03-3404-8080