*1  USのヤードポンド法とその他の単位系

Tumblr で これを覚えないとアメリカに住めません。 という記事が回ってきて、いやいや流石にこんなに覚えなくてもいいよ、と思った事もあり、2年半住んで実際に使う単位を並べてみた。 日常生活なら以下があれば事足りると思う。
  • 温度: ファーレンハイト(華氏/F)
  • 長さ: インチ(in)、フィート(ft)、マイル(ml)
  • 面積: 平方(スクウェア)フィート(sq ft)
  • 重量: オンス(oz)、ポンド(lb)
  • 容積: ガロン(gal)、カップ(cup)
この中でも特に F, ml, gal, lb は日常的に、in, ft, oz はそれに準じて目にする。 以下、こうした単位をどうやったら日本人の使う単位系に換算できるかも書いておく。

ファーレンハイト(F)
いわゆる華氏。70F のように表示する。 摂氏への換算は、50Fが10℃であることと、±18Fで±10℃の変動だということを覚えておくと計算が容易だ。つまり 68F = 20℃、32F = 0℃のようになる。
更に大雑把には、生活気温帯なら華氏から 30 を引いて 2 で割るとおおよそ摂氏になる。上記で言うと 68F → (68-30)/2 = 19℃ で、概ねだが合う。オーブンなど高い温度では単純に F は C の約2倍になる。

長く住めば次第にFの数字そのままで、「今日は80Fだから暑いなあ」「50Fを切るのか、ちょっと寒いかな」と体感温度と一致してくるものでもある。
インチ (1 in = 2.54cm)
これは概ね 1インチが 2.5cm だと覚える。アメリカにいると 1/4 (Quoter) 単位はよく使うので、10cm の 1/4 と覚えてもいいかもしれない。サイズ等の換算の際にはより正確に 2.54cm まで使った方が無難だろう。
フィート (1 ft = 30.48cm)
これも概ね 1フィートが30cmだと覚えておく。 身長と関連して出てくることが多いので、6 feet = 180cm を越えたら高い、と言う感覚があると何かと重宝する。
なお 1 ft = 12 in. と10進法では無いことに注意。身長を換算したりする際には、例えば 170cm = 170 / 2.54 = 66.93 in = (5 x 12) + 6.93 ~ 5 ft 7 in と言う具合に計算される。
マイル (1 ml = 1.61km)
これも覚えるしかないが、1マイルが1.6kmに相当する。kmへの換算は概算ならマイルの数字を1.5倍して気持ち足すくらいでいい。
地図上の単位や自動車の速度メーターはほぼ全てマイル表示なので、米国に入って最初に目にする単位系かもしれない。
平方フィート (1 sq ft = 0.093m2)
住居の面積や、ニュースで例えば火災の被害面積なんて話題だとこれをよく使う。フィートの2乗とかややこしい事になりそうだが、幸い sq ft の数字を10で割ると大体平方メートルの値になる。つまり 2000sq ft → 200m2 程度で、実際に計算すると 186m2 だから、まあまあの精度になる。
ポンド (1 lb = 453g)
1ポンドは大体500g弱だと思っておけば事足りる。スーパーの量り売りは大体このポンド単位になっている。なおポンド(pound) は単位表示として lb と記する。これは重さを量るときに libra (天秤) を使っていたことに由来するとか。
1/4 Pound で 100g 強であり、これがいわゆるマックの Quater Pounder である。
オンス (1 oz = 28g)
1オンスが大体 30g と覚えておくしかない。 16 oz = 1 lb と、10進法ではないのに注意。
ガロン (1 gal = 3.78リットル)
飲み物、ガソリンが大体ガロン単位で売られているのでこれもよく見る単位になる。1ガロンは4リットル弱だと思っておけばいい。ので、ハーフガロンは2リットル、クォーターガロンは1リットル程度と、割と分かりやすい。

液量オンス(fl oz) も缶ジュース等では見かけるが、12 fl ozがいわゆる350ml缶 (実際には 355ml) であるというくらいで、普段あまり数字を意識することはない。 他に Quart、Pint なども使うが、quart はガロンの1/4 と名前に似てQuaterであり、Pint は 1/2 Quart だがまあビールを頼むときくらいしか使わない。

ちなみに車の燃費は マイル/ガロン (mpg) で測るのでもうなにがなんだか分からなくなるが、20mpg でればまあ燃費が悪くない方、くらいに思っておけば良い。
カップ (1 cup = 236ml)
USのレシピの液量・粉量はほとんどがCUPで書かれている。逆にレシピ以外では殆ど見ないので料理をしない人には無縁だろう。他によく出るのは tablespoon で、1/16 US CUP = 1/2 US fl oz = 約 15ml となる。
いわゆる日本の1カップは200mlだが、USカップは1/2 Pintで236mlになり、結構量が違うので注意が必要。USでメジャーカップを買ってしまえばそれを使うだけだから一番手っ取り早いが、日本のレシピを使うときは逆に気をつけよう。

*1  We accept competitors coupons

We accept competitors coupons しばらく前に マクドナルドは他店の割引クーポンも受け入れると言う記事が出ていたようだが(その後実際にはダメだったとかあったようだけど)、米国だとそういった店はたまに見かける。 例えば近所のスーパーにはこんなポスターが貼ってある。 We accept competitors coupons ということで、競合店のクーポンを受け入れますよ、と言う事になっている。

ちなみにお店のクーポンは郵送でよく届いているし(宛先は「今住んでる人」とかになっている)、店頭にもチラシと一緒に置いてあったりする。

*1  日本から持ってきた方がいい物といらない物

仕事の都合で現時点で1年3ヶ月程米国は南フロリダに住んでいる。こちらの生活にもすっかり慣れた感があるが、その身で「日本から持ってくれば良かったな」と言うものがあるかどうか振り返ってみる。と、全般的には持ってきて後悔したものはそれなりにあれども、持ってこなくて後悔したものは意外な程に少ない。そもそも殆どのものは現地調達が効くし、大抵のものは日本で買うより安いものがあるので、あまり神経質になる必要は無い。例えば生活用品は、近所に Walmart、Target、IKEA、Bed Bath&Beyond 等があれば一回りすると大体揃うと思う。
出国前という人は Amazon.com で必要なものが現地で買えるかを確認しておくのをお勧め。安値情報は底値生活 in シリコンバレーをチェックしてみよう。

お金さえかければ楽天などは海外発送サービスもあるし、日本の通販を海外発送してくれるJShoppters、日本の書籍や食品の発送 Club Japanといったサービスもある。また米国でも場所によっては ミツワなどの日系スーパーがあるし、今時普通のスーパーでも醤油や日本酒(月桂冠等)等はよく取り扱われている。また中国・韓国系オリエンタルマーケットでカリフォルニア米コシヒカリ等を含め日本食品が扱われていることも多い。行き先の Google Maps で Japanese や Oriental を検索してみるのもお勧めだ。

*2  家電製品

殆ど持ってくる必要は無い。もし荷物に余裕があるなら掃除機はお勧め。米国でまともに吸ってくれる掃除機は Dyson くらいだと思う。もしくは iRobot Roomba の全自動掃除を主とするのも乙ではある。欧米的ライフスタイル = 床に物を置かない を徹底させるためにも効果がある。

家電を持ってくる場合、マイコン制御があるものは電圧の差や電源自体が不安定なので壊れることがままある。変圧器は出発前に検討したが、こちらで買った方が安いし大容量のものもあるし輸送の手間もない。うちは炊飯器を持ってきたので 2000W 100V<->120V 変圧器を購入した。まあ炊飯器は特別持ってくるまでもなく、米国でも象印の炊飯器などは売っている。
冷蔵庫や洗濯機・乾燥機、電子レンジなどは備え付けの場合も多い。また、テレビや電話機などは日本より安いし機能的にも現地向けになっているので、荷物の量が無制限でない限りは現地調達を基本にした方がいい。

*3  キッチン用品

前エントリーで書いた通り、包丁は持ってこれるなら持ってくるに越したことはないが、買おうと思えば米国でもそれなりの包丁は手に入る。むしろまな板は竹やMaple等しかないので、好みと荷物に余裕がある人は持ってきた方がいいかもしれない。箸は結構どこででも手に入るし、菜箸もこちらのスーパーで見かけたのであまり心配はいらないと思う。

鍋やフライパンはもちろんこちらで手に入るし、T-FALなどのセット品にも安いものが多い。米国のキッチン用品は用途別に様々なものがあって、Bed Bath & Beyond あたりを眺めにいくのがとても楽しい。スケールなどは lb. 単位が基本だが、Tanita など gram 単位のものも売っている or 切り替えスイッチがあるものが多いので、あまり心配はいらない。
ラップは品質がいまいちのものが多いが、Costco で売っている Kirkland のものがお勧め。ZIPLOCKやコンテナの類は日本に比べたら果てしなく安い。

*4  食器

茶碗やどんぶりも含めて大抵は米国で手に入る。Target や IKEA 等で$30前後のセットを買っておいて必要なものを買い足すと言うスタイルもいいと思う。ただ木の椀だけは本当に見つからないので、安物でいいので持ってくるのをお勧め。漆器は割れたりするのでリスクが高いかも。
ちょっといい食器が欲しいなら Crate&Barrel あたりがいい。日本ブームだからか、和風の食器もそこそこ見つかる。茶器は Teavana が見つかれば茶葉や抹茶も含めて手に入る。またル・クルーゼStaub の鍋・食器などはこっちで買った方が基本かなり安い。土鍋も中くらいのがあると便利なこともあるが、金さえ出せば米国でも土鍋は販売されている。子供向けの弁当箱的なものはこちらで入手しにくいが、一方でなぜか保温弁当箱は割と流行っていて入手が容易だったりする。

*5  薬、衛生用品

CVSなどで売っている米国の薬は概ね日本のものよりも強くて、有効成分を見てみると日本の市販品の2,3倍入っていることが多い。その分よく効くが、不安であればある程度日本から持っていくのがいいだろう。とは言えこうした消耗品はおいおい現地で買うことになるので、あまり神経質になりすぎても仕方が無いというのはある。
訪米すると環境の変化からか湿疹になる人を多く見ているので、慣れて病院に平気でいけるまでの繋ぎとしてかゆみ止めやクリームは持ってきてもいいかもしれない。化粧品も肌にあわない人もいるようだが、米国でも敏感肌の人がいるのでそうした人向けのものを探せばなんとかなるようだ。妻はAveenoのものを使っている。

こちらで本当に見ないのは耳かき。元々そう言うカルチャーが無いのだろう。爪切りはもちろん売っているが、普通のものは切れ味が悪かったり品質が微妙なので、日本から持っていってもいいと思う。歯ブラシはヘッドが小さいものがあまり見当たらないので、これも日本から持っていくか、割り切って子供用を使う手もある。まあヘッドが大きいものもそのうち慣れてしまうものだが。

*6  洗濯用品

持っていくといい物に洗濯用ネットがよく挙げられているが、こちらでも売っていないことはない。品質は確かに日本のものの方がいい気はする。こっちの人は何でも乾燥機で干すカルチャーなのか、あまり干す道具は充実していないので、洗濯干し用の道具は余裕があれば持っていければ便利。ピンチ程度ならこちらでも買える。突っ張り棒も必要ならば Wallmart や Target 、Home Depot などで手に入る。

*7  家具

家具を日本から持ってくる人は殆どいないと思うが、短期間で安く揃えたいなら IKEA はやはり便利。ラインナップは殆ど日本と一緒なので、時間に余裕があれば日本の IKEA を眺めて行くという手もある。また数年の短期滞在ならば、最初から家具付きの物件を探すのがお勧めだろう。

*8  食品

殆どのものが通販で買える国なので田舎に住んでもあまり困ることは無いのだが、生鮮食品などはそうもいかないので困る。LAなどの西海岸だとそれでもかなり充実した日系スーパーがあるが、中央部や東海岸の田舎では絶望的だ。こればっかりは日本から持っていくわけにも行かないし、地道に似たようなものを探すか我慢するかしかない。それでも米程度ならアジア系食材店を回ればカリフォルニア米のコシヒカリやあきたこまちが売っていてそこそこ普通に美味しい。冷凍うどんや冷凍された焼きそば、納豆、明太子などもそれなりに見かける。なお、美味しいラーメンだけは本当に無い。西海岸の都会なら有名チェーン店すらあるのに。ラーメンに乏しい地域の人には生麺とスープのセットをお土産にするととても喜ばれる... んじゃなかろうか。

*9  総評して

最初にも書いた通り、持ってこなくて本当に困ったというものは殆ど思いつかない。住むと確実に荷物は増えるので、永住前提ではない限り、持ってくるものは最低限にしてそれなりに安いものを現地調達するのがいいんじゃないかと思う。また今時は米国でなにが買えるかも事前に確認出来るし、ネット通販で日本から取り寄せも出来なくはないので、あまり神経質にならずに新生活の買い物を楽しむ気持ちで来るのがいいんじゃなかろうかと。

*1  日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.net

日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.netを見ていて、自分の感覚とあわないものもあったので、ツッコミとしてこちらで手に入るもの・入らないものをちょっと考えてみた。実際、日本人が日常生活に必要なものはあまり問題なく米国で買えると思う。ロケーションとしては南フロリダの片田舎、ただ日本食へのニーズは比較的高い土地柄。

yuco さんも書いているけど基本は Amazon.com 。Tax Free な事もあり、$25以上送料無料の対象ならば、大抵のものは近所の店で買うより安い。日本からも見られるので目星を付けてから訪米するもよし、例えばオフィスの知り合いなど既に米国に受け取り先があるなら事前に注文してから行けば到着した時には必要なものが揃っている状態にもできる。
耳かきと菜箸は、ガイド本「アメリカ暮らしすぐに使える常識集」で「アメリカでは手に入りにくい」と書いてあったので持って行き、よかったと思います。日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.net
耳かき、爪切り等のグルーミング系については同感。こちらにあるものもあるが、日本人が使って快適なものは乏しいし、かさばらないものなので持ってくるのがお勧め。ちょっと高いが諏訪田のつめ切りを愛用している。

「箸が手に入らない」のは違和感があって、この辺でもスーパーマーケット Publix には大抵どこでも箸が(ちゃちなものではあるものの)売っている。特に高級オーガニック食品の全国チェーン Wholefoods は、ダイエットとしての日本食のニーズが高いのか、海苔や米酢、パン粉、鰹節など驚く程に日本食材が充実している。甚だ高いので安価に手に入る韓国系オリエンタルマートを利用しているが。また Crate&Barrel 等でも最近は Sushi Set として、箸と醤油皿と握り寿司用の木の台のセットなんてものまで売っていて面白い。あとは裏技として、Panda Expressのような中華・和食ファーストフードの店なら大抵使い捨ての箸も置いているので、どうしても無ければ少しもらってくるのも手。
「日本から持ってきてよかったもの」で多くの人が挙げているように、こちらの包丁は確かに切れにくいので、日本から持っていってもいいと思います。日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.net
その辺で売っている包丁は確かに切れ味が悪いようだが、米国で手に入るものでも Zwilling J.A. Henckels などは悪くないし (Shaper必須だけど)、日本の包丁も 貝印 旬 三得包丁 といったものが手に入る。むしろまな板はこっちだと Maple などの固いものしかないので日本製が欲しくなる。もちろん日本で使い慣れている包丁があるのなら持ち込むに越したことはない。私もコスミック團十郎包丁を持ってきているし、特に出刃包丁等は手に入りにくいので魚料理をしたい人は持ってきた方がいいだろう。
茶碗とかおわんもないですが(そして上記トピックで持っていくべきとしている人もいますが)、個人的にはボウルでご飯を食べても別に構わないのでそうしています。日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.net
茶碗やどんぶり、ないしそう言う形の食器は結構あると思う。こっちで本当に見つからないのは木のお椀。味噌汁も結構ポピュラーになっているのだが、日系のものを取り扱っている店でもせいぜいプラスチックの椀しか見つからない。好みの問題ではあるが、木のお椀は安物でいいので持っていくことをお勧めしたい。あともし荷物に余裕があれば、1〜2人用の土鍋は意外と重宝する。

食器は日本風に拘らなければ IKEA や Target あたりで 25点セット$30-45 程度の格安セットがあるので、数年の滞在ならそう言うのがお勧め。同じくらいの価格帯で鍋とフライパンと基本的な調理器具も格安のセットがある。
SPF50くらいの日焼け止めも見つかりません。日本から持ってきたもの・持って行くとよいもの - blog.yuco.net
これは土地柄なのかもしれないが、紫外線指数が最高の10+を越えるという殺人的紫外線地域であるフロリダでは、ドラッグストア CVS や普通のスーパーでSPF100とか言うものも見つかる。日焼け止めは肌に直接毎日塗るものなので、日本人の知り合いと話すと結構肌にあわなくてトラブルになることがあるらしい。妻が使っていてお勧めなのはAveeno の SPF30 くらいの日焼け止め。私は普段あまり使わないけど、屋外でスポーツをするとき等はCoppertone のスプレー式 SPF70+ 辺りを使っている。

と、色々書いていたら米国生活1年を越えてのこうした生活用品の感想でも書いてみようかなと思ったので、それはまた別エントリで。

日米のカップラーメン格差

Posted by yoosee on USA at 2009-06-09 09:43 JST

*1  カップラーメンの蓋を開けてみると...

小ネタ。始めて蓋をめくったときは結構衝撃を受けた。フチがきれいに剥がれない…。

日米カップラーメンの蓋


こんなところにも国民性は出るのだなぁ。

まあカップラーメンが売っているだけましとも言えるし、正直蓋なんてどうで もいいからもっと色々インスタントラーメンを売ってほしい。日本に行った事のある米国人スタッフの7割はラーメンを気に入って帰ってくるし、うち2割は熱狂的なファンになっている(当社調べ)のであるからして、もう少し日本式のカップラーメンがこっちで売っていてもバチは当たらないと思う。

*1  Shiatsu - Wikipedia

米国にいて一番良く見る日本語は? と聞かれたら、これは間違いなく SUSHI じゃなかろうか。例によってヘルシーと言うことになっている日本食の人気は相変わらずそれなりに高く、どのショッピングモールを見ても1軒くらいは Japanese をうたった店がある。その大半は中華やタイからの転向組だったりして「どこに日本食が?」と思うことも少なくないが、それでもカリフォルニアロールを中心とした SUSHI だけはまずメニューにあるし、店によっては握り寿司もそこそこ置いてある。味もまあ SUSHI だと思えばそれなりに美味しい。

では「二番目に良く見る日本語は?」と言われると、少なくとも私の生活圏内では SHIATSU (指圧) なのである。そう、あの指でグイッとツボを押すあの指圧だ。数年前はさほど目立たなかった気もするので、これは最近の流行りなのかもしれない。massage ではなく shiatsu という日本からの言葉で商売されているというのが面白い。

実際大きめのモールを歩くと、1軒か2軒程度は所謂「てもみん」的な SHIATSU コーナーがあり、15分10ドル程度でハンドマッサージをしてくれる。また日本だとよく温泉地にあるようなコインで動くマッサージチェアもかなり良く見かける。

Target や Bed Bath & Beyond といった日用品を販売しているスーパーでも、最近は SHIATSU クッションなるものがよく売られている。つい先日うちでも安売りしているのを見かけて1つ買ったが、温熱付きの回転する四つ玉と言う感じでなかなかよく出来ている。もう少し大きい椅子に敷くようなタイプもあるし、日本で売っているようなマッサージチェアも取り扱い店があって、大手家電店では日本と同じように試用している人もそこそこ見かける。

肩がこるなんて日本人だけかと思っていたが、やはり同じ人間である以上、欧米人の肩もこるらしい。しかしそもそも肩コリなんて概念自体が無かったであろう欧米人にそれを持ち込んでしまったというのは、なんだか悪いことをしたような気がしないでもないような。

*1  映画をネット経由で配信するVUDU

vuduさて日本の家電は未来だなどと散々書いたが、著作権ビジネスに関しては米国が確実に先に行っているように見える。つい最近のGIZMODOのニュースで知ったのだが、専用のセットトップボックスを使ってインターネット経由で映画を配信するサービス VUDU の HD タイトル数が Blu-rayのタイトル数 (今日時点で1,086) を越えて 1,100 タイトル以上になったらしい。

それと関連してか、米国の家電量販店BestBuyで$200の映画購入代金キャッシュバック付きセールを行っている。本体が$299なので、実質$99でプレイヤーが買える計算だ。タイトルの価格も購入で $4.99-19.99 とこちらの Blu ($20-40程度) より安い上、$0.99-3.99 でのレンタルも設定されており、値頃感が高い。月々の利用料等がないのもポイントが高い。

HD-DVDとの争いに勝ったBlu-rayも最近ようやく安価なプレイヤーが登場しつつあるようだが、ケーブルテレビ経由でのオンデマンドも含め、下手すると利便性で一気にダウンロード配信型サービスに持っていかれてしまう可能性も、少なくとも米国では無いではなさそうだ。

*1  あまりに未来方向に高機能すぎる日本の家電

米国に住んで家電を使っていると、ああこりゃ日本の家電とは全然方向性が違うなと感じる。日本の家電はもう「白物」なんて言葉が似合わないほどにインテリジェント過ぎるのだ。日米で家電のセールスポイントを比べてみよう。

日本の洗濯乾燥機
夜中に使っても大丈夫なくらいに静音
斜めドラムで洗濯物にアクセスしやすく水も少量でOK
お風呂のお湯を利用して水を節約
(エアコンと同原理の)ヒートポンプや低温除湿機能で、乾燥での電気代とCO2排出を削減
オゾンを使った「水無し洗浄」を実現
米国の洗濯機と乾燥機
でかくて安いよ!
冗談じゃなく、まあ実際それ以外にセールスポイントは見当たらない... と思う。ちなみに米国では洗濯機と乾燥機は別々が普通で、スペースとかも考えてないっぽい。操作系もダイヤルをグリッと回して合わせるだけどか、そんな感じ。


日本の冷蔵庫
使いやすいように冷凍室を下に持ってきました
瞬間冷凍で細胞膜を壊さず美味しいまま冷凍
冷媒やインバータ・モーターの改良で10年前の機種と比べて電気代1/3以下
空気循環で脱臭したり、特殊なライトで保存中にビタミンを増量したり
縦長ドアの野菜室で長ネギも切らずに立てて保存
米国の冷蔵庫
でかくて安いよ!
とにかく大きさ第一。機能としては一応、水道管と繋いであって製氷が自動だったりはする。


日本の電子レンジ
中上位機種ではターンテーブルはとうの昔に無くなった
温度センサーで食べ物を自動判別、むらなく温める
オーブン機能搭載機種も多数
自動調理機能を使えば煮物やシチューもOK
高熱水蒸気を使ってヘルシーなクッキングもできる
米国の電子レンジ
1200Wであっという間に加熱するよ!
米国の場合は七面鳥が焼ける程度のオーブンは、ある程度のキッチンだと付いてるというのはあるかもしれない。そもそも電子レンジ自体、普及したのは実は割と最近らしい。一応 defrost (解凍) もあるけど、あまり当てにはならないし、途中でひっくり返したりする必要もある。


エアコンや食器洗い乾燥機なんかもコンセプトが全く違うし、トイレなんて日本のは蓋は自動で開くわ便座は暖かいわ水で洗われるわ音楽までなるわで友達の英国人はビビってトイレから戻ってきてた。用途別調理器具が充実していたりするのを見るに、基本的に「1家電1機能」と言う思想なのかと思う。
そしてそもそも「省エネ」と言う概念を感じない。「グリーンエナジー」とか、作る方はなんかこだわりある人もいるんだが、使う方にはなぜあんなに無頓着なのか。掃除機だけは iRobot Roomba のある米国の方が未来っぽいかも。軍事転用だけど。

欧州はどんな感じか知りたいところだけど、日本家電のありえないほどの「未来」さが一番のセールスポイントになるような国は、今の時点で日本以外にあるんだろうか。家電Watchなんてジャンルが成立するのは日本くらいじゃないか。そう言う意味では日本はありえないほど未来の国であるとも言える。

*1  Over 2 million Centros sold! - The Official Palm Blog

(恐らくは) Credit History の関係で iPhone がまだ買えずに悲しい思いをしている妻(と私)だが、そんな経緯でAT&Tのショップに寄ると、30分程度の待ち時間の間に高校生くらいの女の子が Palm Centro を購入していく姿を 2 人も見かけた。実際街を歩いていても、外見年齢10代から40代過ぎまでCentro を持ち歩いている女性はとても多い。

まあ正直言ってこっちの携帯電話はショボい。日本のケータイがガラパゴスだのなんだの言われているが、少なくとも一般に出回っているケータイのレベルは日本に及ぶものではない。軽く4,5年は遅れている。(SMS以外の)Eメール、モバイル向けウェブといった日本のケータイでは基本過ぎる機能ですら、きちんと搭載された端末はさほど多くない。

もちろんスマートフォンや一部のBlackberryといった高機能なモバイルデバイスはそれなりの種類があるのだが、高機能な分だけ購入価格も維持費も高く、サイズも普通のケータイと比べてかなり大きいものが多くなり、使い勝手も悪かったり習熟が必要だったりするなど、ティーンが気軽に使うには難しい端末が殆ど。値段とサイズの点で言えば iPhone も事情はさほど変わらない。

そんな中で、価格も$99と安く、普通のケータイレベルの大きさ・重さで、SMSだけじゃなく普通の電子メールやIMが使え、Webブラウザもそこそこ(英語圏なら)ちゃんと動作し、カメラもBluetoothもタッチスクリーンもQWERTYキーボードも搭載しており、普通に使うなら操作も簡単で動作も軽く、ゲーム等のアプリを追加することも出来る PalmOS 搭載のスマートフォンである Centro は「普通の米国ケータイよりましな機能が欲しい非スマートフォンユーザ」には非常によくマッチしているようだ。

実際に Centro 購入者の 70% は非スマートフォンユーザ と言う数字もあるようで、つい先日には販売も200万台を突破した。この4ヶ月間で+100万台売れた計算になる。恐らくはまだしばらく売り上げが伸びるだろう。

日本でも売れる要素はかなりありそうには感じるので是非販売して欲しいものだが、米国と違って非スマートフォンユーザでも十分高機能な端末を利用している上に、iPhone と同様に絵文字メールや着メロ、おサイフと言った辺りが障害になりがちな日本ではやはり少し難しいのかもしれない。

*1  Insignia 22inch class 720p Widescreen Flat-Panel LCD HDTV

半分買い物日記みたいになっているが、先日こちらで Insignia というブランドのテレビを購入した。Insignia 22inch class 720p Widescreen Flat-Panel LCD HDTV というやつで、720p ハイビジョン対応の22インチ液晶テレビで$399。更に大きな画面のものも日本と比べれば割と安く買えるのだが(例えば42インチ1080p LCDで$1,000前後)、日本から37インチのREGZAを送っているのでさほど大きくないのでもいいかなと。かつこのテレビの良い点は、PC用モニターとしての利用が想定されているところ。720pというスペックなのに解像度が1680x1050になっていて、D-SUBの入力もある。DVI入力端子は無いが、HDMIがあるのでそっち経由で繋げるんじゃないかと思う。

同じクラスの液晶ディスプレイをDellで探すとDELL SP2208WFP が$319。Insignia の方は基本がテレビだけあって視野角も広いし(TNぽいけど170°あるからまあ十分)、HDMI、Component, Composit 入力とテレビ用の同軸入力とチューナー(CableもOK)が付いているので、そう考えるとなかなかお買い得。液晶の質もまずまずで、特に不満は無い。

このInsigniaはBestBuyと言うこちらの電化製品販売チェーン店のプライベートブランドなのだが、ちょっと調べてみると、日本でもリーズナブルな価格で薄型テレビを販売しているバイデザインがOEMしているものらしく、同社は他のストアでもPVでOEMしているらしい。日本でも似たようなモデルのLW-2230DHKと言うのが出ているが、日本では売れているんだろうか。

*1  備え付けの(日本基準では)巨大冷蔵庫

GE Refrigerator GTS22KCPBB全米的な事情は知らねど、この辺りの家を借りると大きめの家電は殆どが備え付けになっている。うちも例に漏れず、洗濯機、乾燥機、食器洗浄器、オーブンとレンジ(全て電気でガスは基本的に無い)、電子レンジ、冷蔵庫といった家電が備え付けになっていた。

今回話題にする冷蔵庫はGEのGTS22KCPBBというモデル。これも例によって巨大な冷蔵庫で、冷蔵が15.38ft3(435L), 冷凍6.35ft3(180L)と言うものである。冷凍庫の左上には、どうやら自動製氷機のようなものが付いているが、どこを見渡しても水を入れるようなタンクがない。
日本でも自動製氷機付き冷蔵庫を使っていたが、水をタンクに入れると勝手に氷を作ってくれると言うたいへん便利なものだった。もしかしてタンクだけ損失してしまったのだろうか。と不安になりながら「大家さんに相談するか…。もしかしてGEのサイトでタンクだけ売ってたりするかな」と、Webのスペックを見てみると、アクセサリに「GE SmartConnect Refrigerator Tubing」なるものが。ん? Water Line Installation とはなんぞや? 水道管から冷蔵庫に水のチューブをつなぐ工事??

という訳でよく読むと、こっちの冷蔵庫は水道管から水を引っ張って製氷機があふれるまで自動で氷を作ってくれるのであった。スイッチを入れて一晩経ったら確かに溢れんばかりの氷が溜まっていた。えぇ、この国で自分で水を補充するタンクなんていう手間のかかる仕組みを想像したのが愚かでした。

ちなみにこっちだと、冷蔵庫の外側にボタンひとつで氷がガラガラ出てくるアイスディスペンサーが付いているモデルも多くて、そういうのだと確かに自分でタンクに水を補充して、なんて面倒でやりたくないよなと思わないでもない。便利っちゃ便利なんだけど、水道水の氷が嫌な人はちょっと困るかもなぁ。

Hampton Inn. の朝食

Posted by yoosee on Misc at 2007-07-05 12:00 JST

*1  Hampton Inn. の朝食

Hampton Inn. の朝食ホテルの朝食ってどんなものなのか聞かれたので写真を参考に。Hampton Inn. は米国の別の街でも泊まったが、朝食は基本同じだった。トーストやベーグルなどのパン、ビーフのパテやソーセージ、卵などの温かい食べ物が日替わりで数パターン出てくる。他にコーヒー、牛乳、ジュース、シリアル、ヨーグルトなどを自由に取れる形式。頼めばテイクアウトのちょっとした小袋も貰えるようだ。これが無料なのはうれしい。

ホテルによっては朝食は無いか中のレストランで $10 以上取るパターンになるので、前日のうちに軽食をコンビニで買っておいたり、夕食の店で余った分をテイクアウトする。そうした手間が無いだけでもありがたいことだ。飽きるけど。

Hampton Inn. のベッドついでに部屋のベッド。米国の($100前後の)ホテルのベッドは大体こんな感じで 1人用でもキングやクイーンサイズ。部屋は大体が複数箇所の間接照明のみで、テレビとデスクが置いてあるのが標準的。

省エネを感じない国、アメリカ

Posted by yoosee on Misc at 2007-07-05 12:00 JST

*1  スコールの後に回るスプリンクラーを眺めながら

最近は毎日のように夕方に大雨が降っているんだが、芝生に水をまくスプリンクラーがそんな豪雨の直後でも動いている。水浸しの芝生に水をまくのは何をどう考えても無駄以外の何物でもないが、スプリンクラーどころか水まきを仕事でしている男性も大雨の直後に何故か普通に水をまいている。

恐らくは単純に自動化された仕組み上、もしくは業務契約上そうすることになっているのだろうけど、この国はとかくそうしたあからさまな無駄が目立つ。冷房は24時間付けっぱなしかつ設定温度が 70F(21℃) くらいで、上着が必要な上に外との温度差でやられてしまう。こちらの人は半袖Tシャツで仕事をしているので慣れれば平気なのかもしれないし、分厚い脂肪があるので大丈夫なのかもしれない。食事は普通の日本人ではとても食べきれない程に大量で、それはもう大変な体型の人がダイエット雑誌を読みながら巨大な肉とフライドポテトを平らげ、車でジムに通っている。

どこに行くのも車だというのは地勢的な都合上しかたがないにしても、どう見ても無駄にデカい、燃費の悪そうな車がそこら中を走り回っている。最近ガソリンの値段が上がっているらしく、$3.00/ガロン くらいで「えらい高い」と言っていたが、計算してみると 1 ガロン = 3.785 リットル、1米ドル = 122円としてリッター 96.7円だったりする。充分に安い。

はっきり言って日本がせこせことクールビズだのもったいないお化けだのリサイクルだのやっているのが馬鹿らしくなってしまう。そもそも「省エネ」と言う発想が無いのではないかと思うが、そりゃ京都議定書にサインなんて出来ないよね、これじゃ。

*1  大量のアメリカン料理を複数人数でシェア

何度も書いているように米国では大抵の店で日本で期待する量の 2倍以上が 1人前として出てくるので、1人1皿なんてとても食べきれない。太らないためには残す勇気が必要なのだけど、ならば逆手を取って(?) 2人で 1皿をシェアしてしまえばいいと誰でも思うだろう。とは言えそれもちょっとなぁ、と躊躇してしまうのが人情というもの。

今日は現地の人が「いやー別に大丈夫ですよー」と言ってくれたこともあり、9人で 5皿というシェアにチャレンジしてみた。イタリアンでパスタを中心にした注文で、結果としては予想通りというかこれでもちょっと多いかなと言う感じで、充分に足りる量だった。

食べ物の値段で 1人 $10 ちょい程度になってしまったのであまり店の人にはいい顔をされなさそうだが、少なくとも今日の店の店員は笑顔で処理していただいた。その分チップは多めにしておいたが、こういうシェアも(もちろん店が喜ぶはずは無いが)タブーというわけではないようだ。店によっては最初に 1人 1皿を要求してくる所もあるので、そういう時には諦めるしかないけど。

*2  クレジットカードで割り勘

ご存知の通りアメリカでは現金よりもクレジットカードで支払いすることが圧倒的に多いが、割り勘の際には各々分の支払いに現金を使うことが多かった。しかし実はクレジットカードを何枚も出して割り勘というパターンが普通にできるらしい。例えば $171 の会計にチップを 15% ちょい付けて合計 $200 としたところに、クレジットカードを 5枚出して「4枚に $30、残り1枚に $80 を付けて」と言うお願いも意外とすんなり処理してくれた。複雑過ぎると計算を間違われたりすることは良くあるようなので、サイン前の値段チェックは忘れずに。日本ではこういう光景を見たことが無いが、普通にできるのだろうか。

ではアメリカ人は毎度こういう割り勘をしているのかと聞くと、レストランでは割と適当に「ここは私が」的にまとめて払ってしまうことが多いらしい。そもそもが帰りに皆で飲みにいくというカルチャーが無いということもあるのだろうが。

米国のモバイル事情をつらつら

Posted by yoosee on Gadget at 2007-06-26 12:00 JST

*1  スマートフォンの流行具合

これは結構昔からだが、やはり特にビジネスマンぽい人では Blackberry を使っている人をよく見かける。Treo もユーザを数人見かけた。まじまじ眺めているわけでは無いが、ちら見する限りでは基本的に email や SMS でテキストメッセージのやりとりをしている人が殆どのようだ。日本のようにゲームをしている人は殆ど見かけない。

*2  どこでも電話をする

米国では基本的に電車で電話をするのがマナー違反と言う認識は無いので、電車でも普通に電話をしている人が少なくない。耳に引っかける小さな Bluetooth ヘッドセットを使って頭の横を青く光らせながら会話している人も、珍しくない程度には見かける。

*3  こちらのノートPCというかラップトップ

日本でいわゆるモバイルノートと呼ばれているような 1kg 前後のノートPCを使っている人は殆どおらず、空港や喫茶店などでモバイルで使っている人でも、どうみても 3,4kg はありそうな大型の Dell や HP を使っている人が目立つ。これが普通だからこそ Foleo みたいな話が出てくるのかもしれない。

About W.W.Walker

World Wide Walker は yoosee による blog です。PDA, Web・サーバ技術, 美味しい食べ物などの話題を取り上げています... read more

Monthly Archives

Select Month to read
  

Ads

Recent Entries

Related Sites